結論ですが
妊娠中に気をつける食べものとして「生肉」「大型魚類」「未加熱の乳製品」「ひじき」「レバー」「アルコール」「カフェイン」「清涼飲料水」「香辛料」などがあります。
この記事は「妊娠している女性」に向けて書いています。
自身の健康への疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「妊娠中に注意すべき食べもの」についてわかります。
妊娠していますが、どのような食べ物に気をつけた方が良いですか?
このような疑問にお答えします。
妊娠したら、今まで気にしなかったことも、どうすればいいのか不安になるかと思います。
とくに口に入れるものがとても大切です。
じつは妊娠中には注意すべき食べものがいくつかあります。
とくに「食べものから感染症を引き起こされるもの」や、「食べものに含まれている成分」がお腹の赤ちゃんに影響を与える可能性のものなどがあります。
では、妊娠中に気をつける食べ物として、どのようなものがありますか?
今回は「妊娠中に気をつける食べもの」について説明していきます。
まとめ

1.生肉
妊娠中に気をつけるべき食べ物として「生肉」があります。
基本的には、加熱処理がされていない生ものは避けた方がいいです。
とくに生肉の場合、トキソプラズマ、リステリア、サルモネラなどの感染症のリスクがあります。
トキソプラズマは、動物に多くみられる原虫で、成人の2-3割が感染しているといわれております。
健康な人が感染しても病気を引き起こすことは少ないですが、妊娠している人が初めて感染すると、胎児に視力障害・脳障害・精神運動障害などを来す「先天トキソプラズマ症候群」が生じる可能性があります。
トキソプラズマは、馬刺し・牛刺し・レバ刺し、ネコの糞などに含まれていることがあります。
リステリア菌は食中毒をひきおこす菌です。
健康な人では感染しても無症状の場合が多いですが、妊娠している人は健康な人の約20倍リステリア菌に感染しやすいといわれています。
妊娠中に感染した場合、「流産」「早産」「死産」につながったり、胎児に「髄膜炎」「敗血症」などの命に関わる感染症を引き起こす可能性があります。
リステリアは、ナチュラルチーズ(加熱殺菌されていない)、肉や魚のパテ、生ハム・スモークサーモンなどに含まれていることがあります。
サルモネラは食中毒を引き起こす菌で、妊娠中でなくても注意が必要です。
激しい下痢による脱水や、子宮収縮につながる可能性があり注意が必要です。
サルモネラは、生卵、加熱が不十分な肉などに含まれていることがあります。
妊娠中に気をつけるべき食べ物として「生肉」があります。
2.大型魚類
妊娠中に気をつけるべき食べ物として「大型魚類」があります。
妊娠中に大型魚類を食べる場合は「メチル水銀」に注意が必要です。
メチル水銀は、胎盤を通過し胎児に移行します。胎児の脳細胞にダメージを与え、中枢神経の発達に影響を及ぼす可能性があります。
クロマグロ、メバチマグロ、キンメダイ、メカジキ、 まっこうくじらなどの魚類に注意をしましょう。
これらの魚介類を食べる場合には、1週間に1回、80g(およそ切身1切れ)までが目安です。
キハダ、ビンナガ、メジマグロ、サケ、アジ、サバ、イワシ、サンマ、タイ、 ブリなどの魚類は、水銀は含まれていないため安心して食べることができます。
妊娠中に気をつけるべき食べ物として「大型魚類」があります。
3.未加熱の乳製品
妊娠中に気をつけるべき食べ物として「未加熱の乳製品」があります。
ナチュラルチーズなど加熱殺菌されていない乳製品には「リステリア菌」が含まれていて、感染する可能性があります。
健康な人では感染しても無症状の場合が多いですが、妊娠している人は免疫力が低下しており、健康な人の約20倍リステリア菌に感染しやすいといわれています。
妊娠中に感染した場合、「流産」「早産」「死産」につながったり、胎児に「髄膜炎」「敗血症」などの命に関わる感染症を引き起こす可能性があります。
リステリア菌は、加熱殺菌されていないナチュラルチーズ、生乳・無殺菌牛乳だけでなく、肉や魚のパテ、生ハム・スモークサーモンなどに含まれていることがあり、注意が必要です。
妊娠中に気をつけるべき食べ物として「未加熱の乳製品」があります。
4.ひじき
妊娠中に気をつけるべき食べ物として「ひじき」があります。
ひじきには、ごく微量ですが、発がんリスクのある「ヒ素」が含まれております。
妊娠中にヒ素を過剰摂取してしまうと、胎児に蓄積してしまい、胎児の先天異常や脳障害などの影響を及ぼす可能性があります。
ただし、「ひじき」には鉄分や食物繊維、ミネラルなど妊娠中に必要な栄養素も豊富に含まれてます。
「毎日4.7g(乾燥時)以上の大量のひじきを継続的に摂取しない限り実際の影響はない」と厚生労働省は発表しているため、適度な量を守って摂取しても良いかと思います。
妊娠中に気をつけるべき食べ物として「ひじき」があります。
5.レバー
妊娠中に気をつけるべき食べ物として「レバー」があります。
レバーには「ビタミンA」が豊富に含まれています。
ビタミンAは、脂溶性ビタミンの一つであり、胎児の成長に必要な栄養素です。
しかし、ビタミンAの過剰摂取によって、胎児の形態異常、先天異常のリスクが上がります。
妊婦のビタミンAの一日上限量は2700ugRAEですが、
牛レバー100gあたり1100ugRAE
鶏レバー100gあたり14000ugRAE
豚レバー100gあたり13000ugRAE
と大量に含まれています。
また、マルチビタミンなどのサプリメントでビタミンAの摂り過ぎに注意しましょう。
妊娠中に気をつけるべき食べ物として「レバー」があります。
6.アルコール
妊娠中に気をつけるべき食べ物として「アルコール」があります。
妊娠中だけでなく、妊娠を考えている場合には、アルコール摂取を控えるようにしましょう。
妊娠中のアルコール摂取に関しては、今現在「安全性が確立されていない」です。
「アルコールの摂取量」「妊娠時期」「酒の種類」などについて、アルコール摂取に関して安全な範囲というのがわかっていないです。
妊娠中にアルコールを摂取すると「アルコール」(エタノール)や「アルデヒド」(アルコールの代謝産物)が胎盤を通過し、胎児に影響することが知られています。
妊娠中のアルコール摂取によって、「流産」や「死産」につながる可能性があったり、発育障害、成長障害、中枢神経障害、特徴的な顔貌などを来す「胎児性アルコール症候群」(FAS:Fatal Alchohol Syndrome)とよばれる先天異常などが生じる可能性があります。
妊娠中の全期間にわたってアルコールは胎児に影響を与える可能性があるため、アルコール摂取に伴うリスクを少しでも下げるために、妊娠中だけでなく、出来れば妊娠を考えたときからアルコール摂取は控えることをオススメします。
妊娠中に気をつける食べ物として「アルコール」があります。
7.カフェイン
妊娠中に気をつけるべき食べ物として「カフェイン」があります。
妊娠中にカフェインを摂取すると、胎盤を通じて胎児に影響します。
とくに、カフェインによって母親のカテコラミンという物質が増えるため、「流産」や「低出生体重児」につながるといわれています。
賛否両論ありますが、妊娠中のカフェイン摂取による影響は、ほかにも「胎児形態異常」(赤ちゃんの形の異常)「早産」「新生児死亡率」があげられます。
では、どのくらいのカフェイン摂取であれば大丈夫なのだろうか?
結論をいうと、妊娠中の安全なカフェイン摂取量はわかっていないです。
いくつかの「観察研究」で
妊娠中のカフェイン摂取1日1500mg以上で「胎児形態異常」が増える
妊娠中にコーヒー5杯以上のカフェイン摂取で「流産」「低出生体重児」が増える
妊娠中のカフェイン摂取1日600mg以下では「流早産」「新生児死亡率」は上昇しない
などの報告があります。
さらに、カフェインの摂取量がふえると、「流産」「低出生体重児」(生まれる赤ちゃんの体重が軽くなること)の頻度が増えるという報告もあれば、関係ないという報告もあります。
具体的に「カフェインの摂取量が1日何mg以下」であれば安全だといえる値がはっきりとわかっていません。
ただし、 安全な摂取量は分かっていないですが、さまざまな報告から導き出された一応の目安となる量はあります。
WHOでは、1日あたりコーヒー3-4杯まで
オーストラリア・カナダ保健省では、1日あたり300mgまで
イギリス食品基準庁では、1日あたり200mgまで
と、妊婦のカフェイン摂取量が定められており、妊婦のカフェイン摂取量は「1日あたり200-300mg以下」が一応の目安となります。
ただし、妊娠中の安全なカフェイン摂取量はわかっていないということは頭に入れておきましょう。
妊娠中に気をつけるべき食べ物として「カフェイン」があります。
8.清涼飲料水
妊娠中に気をつけるべき食べ物として「清涼飲料水」があります。
清涼飲料水には、糖分が多く含まれているもの、カフェインが含まれているものがあります。
糖分を多く含む清涼飲料水は、血糖値を急激に上昇させるため、妊娠糖尿病や肥満の原因になる可能性があります。
なお、フレッシュなフルーツジュースでも、果物に含まれる果糖が中性脂肪になりやすいため、飲みすぎには注意が必要です。
果物が含まれていない野菜ジュースや、お酢が使われているビネガードリンクなどは、比較的糖分が少ないのでおすすめです。
先述の通り、妊娠中の安全な「カフェイン摂取量」はわかっていないです。
とくに栄養ドリンクにはカフェインが多く含まれており、とくに注意が必要です。
妊娠中に気をつけるべき食べ物として「清涼飲料水」があります。
9.香辛料
妊娠中に気をつけるべき食べ物として「香辛料」があります。
基本的には、香辛料は、妊娠にはほとんど影響ないとされています。
香辛料の作用によって、子宮収縮が促されて流産や早産のリスクが高まる可能性が指摘されていますが明確なエビデンスはありません。
しかし、妊娠しているしていない関係なく、香辛料を多量に摂取すると、胃痛や腹痛、下痢などの体調不良を引き起こす可能性がありますし、消化管の粘膜を傷つける恐れがあります。
また、香辛料とともに塩分を摂り過ぎてしまうおそれもあるため、多量の香辛料の摂取は避けた方が良いでしょう。
とくに、辛い味付けのされているもの、激辛料理と呼ばれるものは避けた方が良いでしょう。
妊娠中に気をつけるべき食べ物として「香辛料」があります。
まとめ

今回は「妊娠中に気をつける食べ物」について説明しました。
妊娠中は少しでも赤ちゃんが良い環境で育つために、食べものや飲みものなど色々と気にしなければならないことがあり大変かと思います。
すべてを完璧にやることは大変なので、自分にできるペースで楽しく取り組んでいただければ幸いです。
この記事によって「妊娠中に気をつける食べ物」についての理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。
「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
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