結論ですが
妊娠したかもと思ったら、産婦人科を受診しましょう。
この記事は「妊娠中の女性」に向けて書いています。
この記事を読むことで「妊娠したかもと思ったときにどうすればいいか」についてわかります。
まずは、妊娠したかもと気づけることが大切です。
とくに生理がもともと不規則な人の場合、妊娠に気づかずにしばらく過ごしてしまうひともいます。
また、避妊をしているひとは、避妊効果を過信してしまい、妊娠に気づくのが遅くなってしまうこともあります。
また、望まない妊娠をしてしまった場合、ひとりで悩み抱え込んでしまうひともいるかとおもいます。「妊娠反応陽性=正常妊娠」だけなく、命をおとす可能性のある疾患が隠されている場合もあります。
赤ちゃんを産むかどうか迷っているにしても、勇気をだして産婦人科を受診して診察を受けましょう。
くりかえしになりますが、妊娠の可能性がある場合には産婦人科を受診しましょう。
今回は「妊娠したかもと思ったら」について説明していきます。
この記事のまとめ
- ①このような症状のときは妊娠の可能性があります。
- ②避妊していても妊娠の可能性はあります。
- ③「妊娠反応陽性=正常妊娠」とは限らないです。
このような症状のときは妊娠の可能性があります。
- 生理が来なくなる
- おりものが増える
- つわり(吐き気・食欲低下などの症状)
- 胸のハル感じ
- 下腹部痛・腰痛
このような症状があった場合、妊娠の可能性があります。
まず、妊娠すると生理が来なくなります。
そして人によっては妊娠の早い時期から「つわり」(吐き気・食欲低下など)「胸のハル感じ」生理痛のような「下腹部痛」などの症状が出てきます。
もともと生理が不規則な人の場合、妊娠したのかどうか判断しにくいこともあります。
いつもと様子がちがう、妊娠の症状がある、少しでも妊娠の可能性があるかもと思ったら、産婦人科を受診しましょう。
いきなり産婦人科受診するのがためらわれる場合には、市販の妊娠検査薬で調べてみましょう。
避妊していても妊娠の可能性はあります。
「わたしは避妊をしているから絶対に妊娠の可能性はない」と思っている人もいます。
残念ながら、100%の避妊効果がある避妊法というものは存在しません。
そして、避妊効果がいまいちの避妊法もあるため注意が必要です。
たとえば、「腟外射精」や妊娠しやすい時期を避ける「周期的禁欲法」では避妊効果はいまいちであり、避妊法にいれてはいけないという意見もあるくらいです。
また、日本において最も利用されている避妊法は「男性用コンドーム」です。しかし、コンドームが破けていたり、装着が不十分だったりすると避妊に失敗することがあります。
避妊効果が高い「経口避妊薬」(ピル)、「子宮内避妊具」、「不妊手術」などの避妊法をおこなっても、ごくまれに妊娠するケースがあります。
残念ながら、100%の避妊効果がある避妊法というものはありません。
避妊をしていても、妊娠の可能性がある場合は産婦人科受診をすすめます。
「妊娠反応陽性=正常妊娠」とは限らないです。
妊娠検査は「hCG」というホルモンを検査している
妊娠をすると「hCG」というホルモンが分泌されます。
市販の妊娠検査薬では、尿の中にその「hCG」が含まれているか検査します。
「hCG」が含まれていた場合に「妊娠反応陽性」となります。だいたいの市販の妊娠検査薬では、判定ラインの線が出てきたときに「妊娠反応陽性」と判断します。
産婦人科を受診した場合も、ほとんどの場合、尿をとってもらい同様の検査を行います。場合によっては血液検査で「hCG」の値をしらべることもあります。
妊娠反応陽性でも正常妊娠以外のことも
「妊娠反応陽性=正常妊娠」と考える人は多いです。
たしかに正常妊娠のことは多いですが、実は「正常妊娠以外の疾患」がかくされていることもあります。
たとえば、「異所性妊娠」や「流産」、「hCG産生腫瘍」「胞状奇胎」などの稀な疾患のこともあります。
とくに「自然流産」は意外と頻度が多く、約15%程度と言われています。
単純計算で、6-7回妊娠したら1回は流産を経験する計算になります。
さらに妊娠年齢が上昇すると、流産率も高くなります。
子供が出来て幸せと思っていたところ流産とわかることもたびたびあり、精神的なダメージは大きいものです。
また、「異所性妊娠」は見逃してはいけない疾患です。
とくに妊娠成分が大きくなって破裂してしまった場合はお腹の中で大量出血してしまいます。場合によっては命を落とす可能性もあります。
妊娠反応が陽性であり「腹痛」や「性器出血」などの症状がある場合は「異所性妊娠」の可能性が高いです。はやめに産婦人科を受診するようにしましょう。
「正常妊娠」かどうか1度の診察で判断することは難しい
妊娠のごく初期の場合、赤ちゃんの袋が十分大きくなっておらず、「正常妊娠」なのか「流産」なのか「異所性妊娠」なのかを1回の受診で診断することは難しい場合があります。
とくに、もともと生理が不規則の人では排卵時期のズレがあったり、妊娠週数の修正が必要になる場合が多く、「正常妊娠」かどうかの判断はより難しくなります。
その場合は、1週間から2週間程度の間隔をあけて受診して頂き、エコー検査で赤ちゃんの袋が見えてくるか確認していきます。場合によっては先ほど説明した「hCG」というホルモンの値の推移を血液検査で確認していきます。
ただし「異所性妊娠」を強く疑う場合はもっとこまめに受診をして頂くことや入院で経過をみることもあります。
「異所性妊娠」は命を落としうる病気なので、医師からの受診指示があった場合は必ず受診しましょう。また、急激な腹痛などの症状があった場合は、次回受診まで待たずにすぐに病院に受診するようにしてください。
まとめ
「生理が来なくなる」「つわり」「下腹部痛」などの症状があった場合は妊娠の可能性があります。
残念ながら100%避妊効果のある避妊法はないため、避妊していても妊娠の可能性はあります。
「妊娠反応陽性=正常妊娠」とは限らないです。とくに「流産」の頻度は意外と高いです。また、「異所性妊娠」は命をおとすこともあり見逃していけない疾患です。
くりかえしになりますが、妊娠の可能性がある場合には産婦人科を受診しましょう。
「異所性妊娠」という命をおとす可能性のある疾患であることもあるため、産婦人科を受診して確認することが大切です。
すこしでも安全に妊娠を管理できるよう産婦人科医はサポートしていきます。
ぜひ勇気をもって産婦人科を受診しましょう。
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