梅毒といわれましたがどうすればいいですか?【性感染】

性感染症

結論ですが

梅毒感染といわれたら、担当医の指示を守って治療をすることが重要です。

この記事は「病気を指摘された」女性に向けて書いています。
病気に関して理解を深めるお手伝いができればと思っています。
この記事を読むことで「梅毒感染」についてわかります。

「梅毒」ときくと、過去の病気だというイメージがあるかと思います。
自分のおじいちゃん・おばあちゃんくらいの世代で流行っていて…
昭和の有名人も梅毒にかかっていたというような情報があるかと思います。

じつは梅毒が過去の病気でなく、むしろ近年増加してきている病気です。
とくに海外から観光やビジネスで日本に来るような渡航者から感染するケースが増えてきています。
新型コロナの影響で、梅毒はこれから減ってくるだろうと予想されますが、梅毒は決して昔の病気ではないので、自分もかかる可能性は十分あるので注意する必要があります。

今回は「梅毒感染」について説明していきます。

この記事のまとめ

  • 梅毒は「梅毒トレポネーマ」という病原体が原因の感染症で、おもに性行為の際に体液を介して感染します。
  • 梅毒の症状は、性器や全身の皮膚にできものが出来るのが特徴で、感染してからの時期によって「1期」から「4期」まであります。
  • 梅毒は抗生剤による治療をおこないます。担当医の指示を守ってしっかりと治療しましょう。

梅毒はどんな病気ですか?

梅毒は「梅毒トレポネーマ」という病原体が原因の感染症です。おもに性行為(セックス・オーラルセックス・アナルセックスなど)の際に、血液・精液・腟分泌液などの体液を介して感染します。

梅毒はどんな症状があらわれますか?

梅毒の症状は、性器や全身の皮膚にできものが出来るのが特徴です。感染してからの時期によって現れる症状の特徴があり「1期」から「4期」まであります。最近では「1期」や「2期」でみつかるケースが多く、「3期」や「4期」はほとんどみとめません。

1期梅毒

感染してから10-90日後くらいに症状が現れます。
感染した部分に「しこり」ができます。「下疳」(げかん)と呼ばれる陰部の潰瘍が形成されます。

2期梅毒

1期梅毒から4-10週間後くらいに症状が現れます。
皮膚に盛り上がったできものができる「丘疹性梅毒疹」、全身にバラの花のような円形のアザのようなできものができる「バラ疹」、性器にイボができる「扁平コンジローマ」、全身のリンパ節が腫れるなどの症状が起こります。

3期・4期梅毒

感染してから1年以上経つと症状が現れます。
梅毒が無治療の場合に起こるとされており、全身の臓器に炎症性の変化をみとめます。とくに皮膚に大きめのしこりができる「ゴム腫」が代表的です。
さらに感染してから10年以上経つと、髄膜から脳・脊髄への病変が広がる「神経梅毒」、心臓の弁などが障害される「心血管梅毒」などがみとめられます。

梅毒はどんな検査をしますか?

症状で疑って血液検査で確認する

まずは症状から梅毒を疑います。
性器や全身の皮膚に特徴的なできものがあれば梅毒を疑い血液検査をします。
そして、血液検査では「TPHA」「RPR」などの検査をします。

梅毒でなくても検査がひっかかることもあります

梅毒では現在感染していなくても、昔にかかっていてすでに治癒している場合も検査結果が陽性になること「既感染」があります。
また、梅毒以外の病気でも検査結果が陽性になること「生物学的偽陽性」もあります。

梅毒感染のごく初期では検査がひっかからないこともあります。

梅毒が感染してから検査結果に反映されるのは1-3ヶ月程度かかるとされています。梅毒が感染して時間が経っていない場合には、検査結果がひっかからず「陰性」になってしまうことがあります。
梅毒を強くうたがう場合は、時間をおいて再度検査をして判断することになります。

梅毒はどんな治療をおこないますか?

抗生剤による治療をおこないます

梅毒スピロヘータをやっつけるペニシリン系の抗菌薬を使って治療します。「アモキシシリン」「アンピシリン」などの薬が使われます。
軽症であれば飲み薬で外来で治療していくことが多いですが、症状が重度の場合は、入院した上で抗生剤の点滴薬で治療することになります。

くすりは飲み続けましょう

梅毒をしっかりと治療するためにくすりは飲み続けましょう。
抗生剤を飲み始めると、数時間で発熱・吐き気・頭痛などの症状が出ることがあります。
これが薬の副作用でなく、梅毒スピロヘータが破壊されることによる反応です。これら症状が起こっても、薬は継続して飲むようにしましょう。

担当医の指示を守りましょう

梅毒の抗生剤治療の期間は2-12週間程度と幅があります。
梅毒の時期や重症度などによって、治療期間は変わるので、かならず担当医の指示を守るようにしましょう。

他の性感染の検査も考慮しましょう

梅毒に感染している場合、他の性感染も併発していることがあります。
とくに梅毒の病変から「HIV」が侵入しやすいことが知られています。梅毒とHIVが併発しているケースもあるため「HIV」検査もするようにしましょう。
また症状があらわれにくい性感染として「クラミジア」「淋菌」「B型肝炎」「C型肝炎」などがあり、それらの検査も検討しましょう。

まとめ

梅毒は「梅毒トレポネーマ」という病原体が原因の感染症で、おもに性行為の際に体液を介して感染します。

梅毒の症状は、性器や全身の皮膚にできものが出来るのが特徴で、感染してからの時期によって「1期」から「4期」まであります。

梅毒は抗生剤による治療をおこないます。担当医の指示を守ってしっかりと治療しましょう。

梅毒の歴史は古いです。
歴史をひもといていくと、実は梅毒の症状であったのでないかとされる記述がたくさんあり、昔から梅毒に苦しめられていたのでないかと推察されています。そして多くの歴史上の有名人が梅毒に感染したとされています。

そして、1943年に「ペニシリン」という抗生剤が発見されました。
これまで有効な治療法がなかった梅毒を効果的かつ確実に治療されるようになりました。

そして近年、グローバル社会を背景に、じつは梅毒の感染は増加してきています。新型コロナの影響で、梅毒はこれから減ってくるだろうと予想されますが、梅毒は決して昔の病気ではありません。
自分もかかる可能性は十分あります。十分に注意するとともに、症状があれば早めに受診して相談するようにしましょう。

この記事によって「梅毒感染」の理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。