性感染症ですが、入浴は可能ですか?

結論ですが

性感染症をうつさないよう、基本的には一緒に入浴しないようにしますが、入浴で感染することがほとんどない性感染症もあります。

この記事は「性感染症」にかかったヒトに向けて書いています。
病気に関して理解を深めるお手伝いができればと思っています。
この記事を読むことで「性感染症にかかったときの入浴」についてわかります。

性感染症にかかりましたが、入浴しても大丈夫ですか?

このような疑問にお答えします。

性感染症と診断されたけど、うつしてしまったらどうしよう!
小さい子どもがいるが入浴はどうしよう?
大切な人にうつしてしまわないかしら…

性感染症にかかった場合、さまざまな思いが巡るかと思います。

とくに小さい子どもがいる場合、一緒に入浴してもいいのかどうか悩むかと思います。
また、入浴するときに工夫すべき点、注意すべき点などについて知りたいかと思います。

ということで、今回は「性感染症にかかったときの入浴」について説明します。

「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/

この記事のまとめ

1.一緒に入浴しない

性感染症をうつさないように基本的に「一緒に入浴しない」ようにしましょう。

パートナーや一緒に住んでいる家族の方の気持ちを考えると、性感染症にかかっている人とは出来る限り入浴したくないものです。

後ほど説明しますが、性感染症の種類によっては、入浴にともなって感染することがほとんどないものもありますが、基本的には「一緒に入浴しない」ようにしましょう。

2.入浴は最後に

性感染症をうつさないように「入浴は最後に」しましょう。

くりかえしですが、性感染症の中でも、通常の入浴方法では感染することはほとんどないものもあれば、入浴によって高い可能性で感染するものもあります。

入浴によって、お風呂のイス・床・おけなどに病原体を付着させてしまう場合があります

パートナーと一緒に住んでいる場合、同居している家族がいる場合には、「入浴は最後に」するとともに、使用したモノはお湯をかけたり除菌・消毒を心がけるようにしましょう。

3.タオル類は共用しない

性感染症をうつさないように「タオル類は共用しない」ようにしましょう。

お風呂の後に拭いた「タオル」、下着などの「衣類」には病変が付着している可能性があります。
そして、タオル類を介して感染させてしまうこともあります。

とくに、病変がある部分と接触したタオル類などは共用しないようにしましょう。

4.感染リスクの低い性感染症

入浴によって感染する可能性がほとんどない性感染症があります。

小さな子どもがいるなどの事情で、どうしても一緒に入浴しなければならない場合があるかと思います。そのような場合は以下の性感染症では、通常の入浴方法では感染することがないため、一緒に入浴してもかまわないでしょう。

性感染症の中でも、「尖圭コンジローマ」「性器ヘルペス」などウイルス性のものは通常の入浴方法では感染することはありません。
また、「B型肝炎」「C型肝炎」「HIV」では血液を介した感染がほとんどであり、入浴で感染することはありません。
また、「カンジダ」や「クラミジア」「淋菌」、「梅毒」などの性感染症において、病原体と粘膜との直接的な接触による感染がメインであり、通常の入浴方法では感染することはありません。

性感染症のうち「尖圭コンジローマ」「性器ヘルペス」、「B型肝炎」「C型肝炎」「HIV」、「カンジダ」「クラミジア」「淋菌」、「梅毒」などでは感染リスクが低いので、やむを得ない事情では一緒に入浴することも可能です。

5.感染リスクの高い性感染症

入浴によって感染するリスクが高い性感染症があります。

小さな子どもがいるなどの事情で、どうしても一緒に入浴しなければならない場合があるかと思います。そのような場合でも、以下の性感染症では、治療が完了するまでは一緒に入浴することは控えた方がいいでしょう。

性感染症の中でも、「トリコモナス」や「毛じらみ」では感染力が高く入浴で感染するリスクがあります。とくに、風呂のイスや床・浴槽に病原体が付着していて、粘膜との接触があったときに感染する場合があります。

性感染症のうち「トリコモナス」や「毛じらみ」などでは感染リスクが高いので、一緒に入浴することは控えるようにしましょう。

まとめ

「性感染症にかかったときの入浴」について説明しました。

性感染症と診断されたら、日常でどのようなことに気を付ければいいのか疑問に思うかとおもいます。

とくに入浴する場合には、性感染症をパートナーや家族にうつしてしまわないか心配になるかと思います。

性感染症といっても、感染リスクが高いものもあれば、感染リスクが低く通常の入浴方法でうつすことがほとんどないものもあります。

基本的には一緒に入浴しないことが望ましいですが、やむを得ない事情で家族の方と一緒に入浴しなければならない人にとって参考になればと思います。

性感染症にかかった場合には、生活の注意点もふくめ担当医に相談するようにしましょう。

この記事によって「性感染症にかかったときの入浴」を知って、一人でも多くの人に役立つことを願っています。

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