結論ですが
月経前不快気分障害(PMDD)とは、月経前症候群の症状の中でも精神症状(抑うつ・不安・情緒不安定・イライラなど)が強く出る場合をいいます。
この記事は「月経にともなう症状で困っている」女性向けに書いています。
女性特有の疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「月経前不快気分障害」についてわかります。
月経の前、イライラしてしまいますがどうすればいいですか?
このような疑問にお答えします。
月経の前はイライラする…
眠たくて何もしたくない!
むくみがひどい!?
など、月経前にはさまざまな症状が起こります。
とくに、月経前の症状によって日常生活に支障が出てくる場合、「月経前症候群」(PMS)と診断されます。
PMSの中でも精神症状が強く出る場合を「月経前不快気分障害」(PMDD)といいます。
では、「月経前不快気分障害」って何ですか?
ということで、今回は「月経前不快気分障害」について説明していきます。
「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/
この記事のまとめ
1.月経前不快気分障害とは
月経前不快気分障害(PMDD)とは、月経前症候群の症状の中でも精神症状が強く出る場合をいいます。
月経前の症状によって日常生活に支障が出てくる場合、「月経前症候群」(PMS)と診断されます。
PMSの中でも、抑うつ・不安・情緒不安定・イライラなどの精神症状が強く出る場合を「月経前不快気分障害」(PMDD)といいます。
「月経前症候群」や「月経前不快気分障害」の症状は、「黄体ホルモン」の作用が関係あるといわれていますが、はっきりとした原因や病態については明らかになっていません。
2.月経前不快気分障害の症状
月経前不快気分障害(PMDD)の症状として、「抑うつ」「不安・緊張」「情緒不安定」「怒り・イライラ」などがあります。
「抑うつ」では、気分が落ち込み、絶望的になって、自分を責めてしまったりします。
「不安・緊張」では、根拠はないけど何となく不安な状態となったりします。
「情緒不安定」では、急に悲しくなったり、涙もろくなったり、過敏に反応してしまうことがあります。
「怒り・イライラ」では、対人関係で言い争いなど摩擦が増えてしまいます。
月経前不快気分障害(PMDD)は、「抑うつ」「不安・緊張」「情緒不安定」「怒り・イライラ」が4大症状となっています。
3.月経前不快気分障害の治療
向精神病薬
月経前不快気分障害の治療として、「向精神薬」があります。
とくに、「抑うつ」に対してSSRIなどの抗うつ薬が使用されます。
また、精神症状に応じて、「抗不安薬」「精神安定薬」などが使われます。
漢方薬
月経前不快気分障害の治療として、「漢方薬」があります。
月経前症候群による様々な症状に対して、その人の「証」にあった漢方薬が使われます。
とくに、イライラをおさえる「抑肝散」(よくかんさん)や、メンタルを安定させる「女神散」(にょしんさん)」などが使用されます。
「証」をみて「漢方薬」を使い分けるとともに、実際に効果があるかどうかによって漢方薬を調整します。
排卵抑制剤
月経前不快気分障害の治療として、「排卵抑制剤」があります。
月経前症候群や月経前不快気分障害は「排卵を抑えること」で症状が改善することが知られています。
排卵抑制剤として「低用量ピル」や「GnRH製剤」などが使用されます。
症状日記
月経前不快気分障害の治療として、「症状日記」があります。
症状日記では、「月経がいつから始まりいつまで続いたか」「月経前や月経時の症状」「症状の重さ」などを日記に記録していきます。
「症状日記」をつけることで、病状を理解し、自分自身の体調を把握することで、月経前不快気分障害とうまく付き合えるようになります。
カウンセリング
月経前不快気分障害の治療として、「カウンセリング」があります。
月経前不快気分障害では、毎回の月経の前に来る症状によって、月経に対する「不安」や「ネガティブな感情」を抱くことになります。そのような心理的な面に対するサポートを含め「カウンセリング」が有効です。
カウンセラーに対して、自分自身の症状のつらさ・不安などの気持ちを伝えることで、症状が軽くなることもあるのです。
生活習慣
月経前不快気分障害の症状で悩んでいる場合は「規則正しい生活習慣」を意識しましょう。
おそらくみなさんは、何回も耳にするかと思いますが、健康のために「規則正しい生活」が大切です。
「十分な睡眠」「適度な運動」「栄養バランスの良い食事」など意識し、「アルコール」や「カフェイン」を控えるとともに、「喫煙」している場合には「禁煙」する、「ストレスをためこまない」ようにしましょう。
健康習慣を意識することで「月経前不快気分障害」の症状を改善することにつながります。
まとめ
今回は「月経前不快気分障害」について説明しました。
月経前の症状を経験する人は、日本女性の「70-80%」と言われており、多少なりとも症状があります。そして、生活に支障が出るくらい症状が強い「月経前症候群」である女性の割合は「約5%」と言われています。
実は多くの人が月経前の症状で悩んでいるのです。
月経前の症状がひどくて困っている場合、無理せずに産婦人科を受診しましょう。
産婦人科は困っている人の味方です。
勇気をもって受診して、うまく産婦人科を活用しましょう。
「月経前不快気分障害」に悩まされず、充実した毎日がおくれることを願っています。
この記事によって「月経前不快気分障害」について理解し、一人でも多くの人に役立つことを願っています。
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