AIHってなんですか?【人工授精について】

結論ですが

AIHとは人工授精のことです。

この記事は「妊娠を考えている女性」に向けて書いています。
妊娠を希望する女性のさまざまな疑問・不安・悩みなどが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「AIH」についてわかります。

  • 妊娠したいです!!
  • ネットでいろんな情報がある!?
  • 専門用語が多すぎてよくわからない??

そんな疑問にお答えします。

医療界には、いろんなアルファベットの略語にあふれています。
そして、今回のテーマの「不妊治療」においても、たくさんの略語があります。
医療業界であれば常識として伝わりますが、患者さんがはじめて耳にしたときに「?」となり、その後の説明が頭に入ってこないなんてことも…

あらかじめ、予習することは大事だけど、なかなか医療のことが理解するのが難しいかと思います。
この記事では出来るだけわかりやすいように説明していきたいと思います。

不妊治療のながれは、「タイミング法」→「AIH」(人工授精)→「ART」とステップアップしていきます。
今回は「AIH」について説明していきます。

この記事のまとめ

  • AIHは「人工授精」のことであり、あらかじめ調整した精液を子宮の中に注入する方法です。
  • 人工授精は「人工授精の予定日を決める」「精液を採取する」「人工授精をする」「(排卵誘発剤を併用する)」流れでおこないます。
  • 人工授精は、注入する部位によって「IUI」(子宮内腔)、「ICI」(子宮頚管)、「FSP」(卵管内)に分けられます。
  • 人工授精は「タイミング法で妊娠しない」「精液の異常」「性交障害」「精子頚管粘液不適合」「子宮頚管狭窄」などの場合におこなわれます。
  • 人工授精によって「痛み」「感染」「出血」、排卵誘発剤で「OHSS」「多胎妊娠」などの危険性があります。
  • 人工授精の1回あたりの妊娠率は「5-10%程度」と言われています。

AIHとは何ですか?

「AIH」とは、「Artifical Insemination with Husband semen」の略であり、「人工授精」のことです。あらかじめ調整した精液を子宮の中に注入する方法です。
「人工」という言葉から、自然ではないという印象を持つかと思いますが、医療介入としては子宮の中に精子を注入する操作が行われるのみであり、それ以外の「受精」「着床」などの妊娠に至るまでのプロセスは自然妊娠と同じです。

AIHはどのように行われますか?

女性側

①人工授精日を決めます
排卵するタイミングをみて人工授精をおこなう日を決めます。
「基礎体温」「超音波検査」「頚管粘液」「LH」などをみて、排卵のタイミングを見定めます。できれば排卵するタイミングの前で人工授精をおこなうようにします。

②人工授精をします。
子宮の中に調整した精液を注入します。
超音波検査で「卵胞の大きさ」「子宮内膜の厚さ」などを測定して状態を確認します。その後に、子宮の中に細いチューブを挿入して、そこから調整した精液を注入します。

③排卵誘発剤
排卵をより確実にするために排卵誘発剤を使うこともあります。
人工授精のタイミングで排卵をより確実にするために「HCG」という排卵を誘発する注射の薬を使うことがあります。また、排卵障害があれば、排卵誘発剤を使わないと妊娠することは困難です。

男性側

①精液を採取します。
人工授精当日の朝に、射精して精液を採取して頂きます。
精子の寿命はおおよそ72時間程度と言われています。しかし、射精後の精子は時間とともに活きが悪くなるため、出来るだけ人工授精の直前に採取することが望ましいです。
採取した精液は、渡された容器に入れて、忘れずに持参するようにします。

②精液を調整する
持参した精液は、妊娠しやすくなるように調整します。
具体的にいうと、精液から雑菌などを取り除きます。そして、精液を遠心分離にかけて濃縮・洗浄します。

③人工授精をする
人工授精では、調整された精液を子宮の中に注入します。
子宮の中の細長いチューブを挿入して、子宮の中に調整された精液を子宮の中に注入します。

AIHにはいくつか種類があります

IUI

精子を子宮内腔に注入します。

ICI

精子を子宮頚管に注入します。

FSP

精子を卵管内に注入します。

AIHはどのような時に行われますか?

タイミング法で妊娠しない

排卵のタイミングで性行為をおこなう「タイミング法」で妊娠に至らない場合は、AIHが適応になります。ただし、「卵管因子」「受精障害」などの原因が隠れている場合があるため、早めに体外受精などのARTにステップアップする必要があります。

精液の異常

精液の量が少なかったり、精子の数が少なかったり、精子の運動率が低い場合にAIHが適応になります。

性交障害

「勃起障害」や「射精障害」「性交障害」「精神的な理由」などで性行為をうまく出来ない場合にAIHが適応になります。ただし、マスターベーションなどで精液を採取できることが前提となります。

精子頚管粘液不適合

子宮の入り口の粘液が少ない場合や、抗精子抗体がある場合などには、精子が子宮の入り口をスムーズに通過することが出来ないため、AIHの適応となります。

子宮頚管狭窄

子宮の入り口が狭くなっている「子宮頸管狭窄」の場合は、精子が子宮の入り口をスムーズに通過することが出来ないため、AIHの適応となります。

AIHはどのような危険性がありますか?

痛み

子宮の入り口に細長いチューブを挿入する時、精液を注入するときに痛むことがあります。

感染

子宮の中への操作をするため、そのときに細菌が入ってしまい感染することがあります。子宮の中からお腹の中へと感染が広がっていく可能性もあります。感染を予防するために抗生剤が処方される場合が多いです。

出血

子宮の入り口に細長いチューブを挿入する時に、擦れてしまって、出血する場合があります。
多くは少量で、2-3日程度で落ち着いてきます。

OHSS(排卵誘発剤で)

排卵誘発剤を使うことで、卵巣の中におおくの卵胞が発育してしまい、卵巣が腫れてしまう「卵巣過剰刺激症候群」(OHSS)が起こります。「腹痛」「血液濃縮」「血栓症」や腹水がたまり「腹部膨満感」などがおこります。

多胎妊娠(排卵誘発剤で)

排卵誘発剤を使うことで、卵巣の中から2コ以上排卵されてしまうことがあります。すると、ふたご以上の多胎妊娠する可能性が上がります。

AIHの治療成績は?

人工授精の1回あたりの妊娠率は「5-10%程度」と言われています。
おおよそ4-6周期、人工受精を行って妊娠しない場合には、体外受精などのARTにステップアップすることが多いです。

まとめ

  • AIHは「人工授精」のことであり、あらかじめ調整した精液を子宮の中に注入する方法です。
  • 人工授精は「人工授精の予定日を決める」「精液を採取する」「人工授精をする」「(排卵誘発剤を併用する)」流れでおこないます。
  • 人工授精は、注入する部位によって「IUI」(子宮内腔)、「ICI」(子宮頚管)、「FSP」(卵管内)に分けられます。
  • 人工授精は「タイミング法で妊娠しない」「精液の異常」「性交障害」「精子頚管粘液不適合」「子宮頚管狭窄」などの場合におこなわれます。
  • 人工授精によって「痛み」「感染」「出血」、排卵誘発剤で「OHSS」「多胎妊娠」などの危険性があります。
  • 人工授精の1回あたりの妊娠率は「5-10%程度」と言われています。


不妊治療のながれは、「タイミング法」→「AIH」(人工授精)→「ART」とステップアップしていきます。それに並行して、不妊原因を検索したり、排卵誘発剤を使います。

不妊治療では、何の検査をおこなっていて、どんな治療がおこなわれているのか理解することが大切です。
とくにアルファベットの略語がたくさん出てきますが、まずは自分に関係のあるところから理解していくと良いでしょう。

さらに不妊治療では、女性だけでなく男性の協力も必要です。
今回説明した、AIHでは精液を採取することが必要です。
なかなか仕事などで忙しくて、スケジュールを調整するのが難しい場合もありますが、お互い協力し合いましょう。

この記事によって「AIH」の理解が深まり、一人でも多くの人が妊娠して子供をさずかり喜ぶことを願っています。

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