自律神経の乱れってなんですか?【自律神経失調症】

結論ですが

「自律神経の乱れ」とは、「交感神経」と「副交感神経」のバランスの乱れであり、さまざまな症状がおこります。

この記事は「健康に関心のある」ひとに向けて書いています。
症状の悩みが解決できればと思っています
この記事を読むことで「自律神経失調症」についてわかります。

  • なんだか最近イライラしやすい!
  • 動悸が気になる!!
  • 疲れがとれず疲れやすい!?

このような症状で悩んでいるときには「自律神経失調症」の可能性があります。
ストレスの多い現代社会では、このような症状で悩んでいる人がとても多いです。
ストレスや生活習慣が原因でことが多いですが、何か病気が隠れている可能性もあります。一度、医療機関を受診して相談するようにしましょう。

「検査をして問題ないから、おそらく自律神経の乱れだね」と言われることが多いかと思います。
「自律神経の乱れと言われたが…なんですか?」と思う人は実は多いです。

今回は「自律神経失調症」について説明していきたいと思います。

この記事のまとめ

  • 「自律神経」は、自分の意思とは関係なく自動的に働く神経であり、生命活動に欠かせない機能を自動調整しています。
  • 「自律神経のバランス」が乱れると、さまざまな症状が起こり「自律神経失調症」とよばれます。
  • 「ストレス」や「不規則な生活」によって自律神経症状が起こります。また、自律神経症状が起こる「病気が隠れている」場合があります。
  • 自律神経失調症には、原因疾患があれば「その治療」を行ったり、自律神経症状を和らげる「対症療法」が行われます。
  • 自律神経の乱れを予防するために「ストレスへの対処」「規則的な生活」「適度な運動」「カルシウムを摂取する」など行います。

自律神経の乱れってなんですか?

「自律神経」は、心臓・血管などの「循環器系」、胃・腸などの「消化器系」、肺などの「呼吸器系」などの活動を調整するため、自分の意思とは関係なく24時間働き続けています。
「自律神経」は、自動的に働く神経であり、「循環」「消化」「呼吸」「体温調整」「排泄」「免疫」など生命活動するのに欠かせない機能を自動的に調整しています。
その自律神経が乱れたときに、「自律神経失調症」としてさまざまな症状を来すことになります。

交感神経と副交感神経

自律神経は、おもに「交感神経」と「副交感神経」に分かれています。

交感神経

交感神経は「緊張状態」のときに働く神経です。
交感神経のはたらきによって、瞳孔が開き、心拍数・血圧は上昇、消化器の働きはおさえられ、気管支は広がり呼吸しやすい状態などになります。

副交感神経

副交感神経は「リラックス状態」のときに働く神経です。
副交感神経のはたらきによって、瞳孔は小さくなり、心拍数・血圧は低下、消化器の働きは活発化し、気管支は狭くなるなどの変化が起こります。

これら「交感神経」と「副交感神経」の働きが乱れたときに、さまざまな症状を来たし「自律神経失調症」とよばれます。

自律神経の乱れの原因は?

ストレス

ストレスによって、自律神経のバランスが乱れます。
たとえば、人間関係・家庭環境・職場での悩みや不安による精神的なストレスや、過労・事故・音や光などの刺激など身体的なストレスなどがあります。
これらのストレスが過剰になると、自律神経のバランスが乱れます。

不規則な生活

不規則な生活によって、自律神経が乱れてしまいます。
われわれの体は一定の「生体リズム」に従って働いています。
寝不足、昼夜逆転、不規則な食生活など、不規則な生活を続けていると、生体リズムが乱れてしまい、自律神経を乱す原因となります。

病気が隠れている

自律神経症状を来す病気が隠れていることもあります。
たとえば、多系統萎縮症の一種である「Shy-Drager症候群」、「パーキンソン病」「レビー小体型認知症」などの病気があると、自律神経症状を来たします。
また、女性ホルモンの分泌が低下する時期に起こる「更年期障害」、「うつ病」「不安症」などの症状の一部として自律神経症状が起こる場合があります。
これらの病気の可能性を念頭に入れます。

自律神経失調症の症状は?

自律神経は体の全身の器官で働いています。
自律神経が乱れると全身にさまざまな症状が起こることになります。

身体症状

身体症状として、「疲れやすい」「めまい」「ふらつき」「のぼせ」「冷え」「頭痛」「耳鳴り」「動悸」「関節痛」「便秘」「下痢」「頻尿」「残尿感」「月経不順」「発汗」「肩こり」などの症状が起こります。

精神症状

精神症状として、「イライラ」「不安」「不眠」「記憶力の低下」「集中力の低下」「感情の起伏が激しくなる」などの症状が起こります。

自律神経失調症の治療・予防は?

原因疾患の治療

自律神経症状を来す病気が隠れている場合には、その治療を優先しておこないます。
とくに婦人科の場合、40歳後半から50歳代にかけて「更年期障害」によって自律神経症状を来すことが多いです。更年期障害では「漢方」や「ホルモン補充療法」などで治療をします。

対症療法

自律神経の乱れによる症状を和らげるくすりを使います。
たとえば、不眠では「睡眠薬」、うつ・不安では「抗うつ薬」「抗不安薬」、全般的に「自律神経調整薬」などが使われます。
また、自律神経症状へのこだわり・とらわれが強い場合には、「認知行動療法」「森田療法」などの精神療法も行われます。

ストレスへの対処

ストレスを抱え込まないこと、ストレスをうまく発散させることが重要です。
ものごとを否定的に捉えず、よくない考えをずっと考え込まないようにして、ストレスを抱え込まないようにしましょう。
そして、自分の好きなこと、リラックスするようなことをおこない、十分な休息時間をつくり、気分転換などをおこなってストレスをうまく発散するようにしましょう。

規則的な生活

規則的な生活のリズムを心がけましょう。
生活のリズムが乱れると、「生体リズム」も乱れてしまい、自律神経のバランスも乱れてしまいます。
また、大量の飲酒、カフェインの大量摂取、喫煙などの健康を害する習慣があれば、改めるようにしましょう。

適度な運動

スポーツは、運動不足の解消だけでなく、汗を流すことで気分転換になります。体力がつき疲れにくい体になったり、爽快感や精神的な充実感を得ることができます。
ウォーキングやジョギングなどマイペースで出来る運動を無理のない範囲で始めて、運動習慣を身につけましょう。

カルシウムを摂取する

カルシウムには、神経の緊張を鎮める効果があり、イライラをおさえる効果があります。
牛乳・チーズ・ヨーグルトなどの「乳製品」、小魚・しらす干しなどの「魚介類」、ほうれん草・小松菜などの「野菜」にカルシウムが多く含まれています。を積極的に摂取するようにしましょう。

まとめ

  • 「自律神経」は、自分の意思とは関係なく自動的に働く神経であり、生命活動に欠かせない機能を自動調整しています。
  • 「自律神経のバランス」が乱れると、さまざまな症状が起こり「自律神経失調症」とよばれます。
  • 「ストレス」や「不規則な生活」によって自律神経症状が起こります。また、自律神経症状が起こる「病気が隠れている」場合があります。
  • 自律神経失調症には、原因疾患があれば「その治療」を行ったり、自律神経症状を和らげる「対症療法」が行われます。
  • 自律神経の乱れを予防するために「ストレスへの対処」「規則的な生活」「適度な運動」「カルシウムを摂取する」など行います。

よく病院を受診して、いろいろと検査をおこなって、問題がなかった場合に…
「自律神経の乱れが原因だね」と言われることがあります。

では何をしたらいいの?
という疑問が湧いてくるかと思います。

自律神経の乱れを予防するために「ストレスへの対処」「規則的な生活」「適度な運動」「カルシウムを摂取する」などが重要です。
とはいえ、今までの生活習慣を変えるのは簡単なことではありません。
すこしでもいいので、出来ることから始めていくことが大切です。
このストレス社会、ストレスを抱え込まないようにして、ストレスを発散させるなどして、ストレスと付き合っていきましょう。

何か心配な症状があれば、勇気をもって婦人科に相談するようにしましょう。
婦人科は症状で困っている人の味方です。

この記事によって「自律神経失調症」の理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。

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