破綻出血って何ですか?【月経と不正性器出血】

結論ですが

破綻出血とは、女性ホルモンが継続的に存在し、子宮内膜が厚くなりすぎて維持出来なくなり、子宮内膜が剥がれておこる性器出血のことを言います。

この記事は「ピル」「月経」「性器出血」について気になる女性に向けて書いています。
女性特有の症状に関する、疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています
この記事を読むことで「破綻出血」についてわかります。

女性の出血にはいろんな名前があってわからない!?
月経以外に出血がある!
ピルを飲んでいる時に出血がある!?


このような疑問にお答えします。

多くの女性は、おおよそ1ヶ月に1回「月経」を経験していると思います。
月経以外に出血があって心配になることがあるかと思います。
また、月経の症状をやわらげるために、ピルを使っているが、ピルを飲んでいるときに性器出血を認める場合があります。

そのような場合には「破綻出血」というものが原因の可能性があります。

女性の症状に関する悩みは、他の人となかなか比べることも出来ないですし、気軽に相談できずに1人で抱え込んでしまうケースが多いかと思います。

今回は「破綻出血」について説明していきます。

この記事のまとめ

  • 破綻出血とは、女性ホルモンが継続的に存在し、子宮内膜が厚くなりすぎて維持出来なくなり、子宮内膜が剥がれておこる性器出血のことを言います。
  • 破綻出血を理解する上で、「エストロゲン」と「プロゲステロン」の働きが重要です。
  • 破綻出血の原因として「無排卵」「黄体機能不全」「ピルの連続投与」などがあります。

破綻出血とは?

「破綻出血」とは、女性ホルモンが継続的に存在し、子宮内膜が厚くなりすぎて維持出来なくなり、子宮内膜が剥がれておこる「性器出血」のことを言います。

女性ホルモンには「エストロゲン」と「プロゲステロン」がありますが、そのバランスが崩れてしまうことが主な原因です。
また、「破綻出血」は、明らかな原因のない性器出血である「機能性出血」、月経以外の性器出血である「不正性器出血」などの原因となります。

女性ホルモンのはたらき

「破綻出血」を理解する上で、女性ホルモンである「エストロゲン」と「プロゲステロン」のホルモンの働きをおさえておく必要があります。

エストロゲンのはたらき

エストロゲンは子宮内膜を厚くする働きがあります。

「エストロゲン」は卵巣の中の「卵胞」から分泌されます。エストロゲンは子宮内膜を厚くする働きがあります。なお、エストロゲンは「卵胞ホルモン」とも呼ばれています。

プロゲステロンのはたらき

プロゲステロンは子宮内膜を安定化させる働きがあります。

「プロゲステロン」は卵巣の中の「黄体」から分泌されます。
卵巣の中の「卵胞」が十分に大きくなると排卵されます。排卵した後、「卵胞」は「黄体」に変化します。その「黄体」から「プロゲステロン」が分泌されるのです。プロゲステロンは子宮内膜を安定化させる働きがあります。なお、プロゲステロンは「黄体ホルモン」とも呼ばれています。

破綻出血はなぜ起こる?

「破綻出血」は、女性ホルモンには「エストロゲン」と「プロゲステロン」のバランスが崩れてしまうと起こります。

エストロゲンが継続的に分泌

エストロゲンが継続的に分泌すると「破綻出血」につながります。

子宮内膜を厚くする働きのある「エストロゲン」が継続的に分泌されると、子宮内膜が厚くなりすぎて維持出来なくなり、子宮内膜が剥がれて「破綻出血」がおこります。

プロゲステロンが分泌されない

プロゲステロンが分泌されないと「破綻出血」につながります。

子宮内膜を安定化させる働きのある「プロゲステロン」が分泌されないと、「エストロゲン」によって厚くなる子宮内膜を維持することが出来なくなり、子宮内膜が剥がれて「破綻出血」がおこります。

破綻出血の原因1:無排卵

排卵がない無排卵の状態だと、「破綻出血」につながります。

卵巣の中の「卵胞」が十分に成熟すると排卵されます。排卵した後、「卵胞」は「黄体」に変化し、「プロゲステロン」が分泌されます。排卵がない状態だと、「卵胞」は「黄体」変わることができず「プロゲステロン」が分泌されないです。すると、子宮内膜を安定化させる「プロゲステロン」が分泌されず、「エストロゲン」によって厚くなる子宮内膜を維持することが出来なくなり、子宮内膜が剥がれて「破綻出血」がおこるのです。

破綻出血の原因2:黄体機能不全

黄体が機能しない「黄体機能不全」だと、「破綻出血」につながります。

排卵した後、「卵胞」は「黄体」に変化し、「プロゲステロン」が分泌されます。黄体機能不全だと、黄体から「プロゲステロン」が分泌されないです。すると、子宮内膜を安定化させる「プロゲステロン」が分泌されず、「エストロゲン」によって厚くなる子宮内膜を維持することが出来なくなり、子宮内膜が剥がれて「破綻出血」がおこるのです。

破綻出血の原因3:ピルの連続投与

ピルを連続的に内服していると「破綻出血」が起こる場合があります。

ピルは「エストロゲン」と「プロゲステロン」が含まれている薬です。ピルを連続的に内服すると「エストロゲン」と「プロゲステロン」が継続的に存在する状態となります。「プロゲステロン」の働きで子宮内膜を安定化させますが、「エストロゲン」が継続的に存在すると、子宮内膜が厚くなりすぎて維持出来なくなり、子宮内膜が剥がれて「破綻出血」がおこります。

この記事のまとめ

  • 破綻出血とは、女性ホルモンが継続的に存在し、子宮内膜が厚くなりすぎて維持出来なくなり、子宮内膜が剥がれておこる性器出血のことを言います。
  • 破綻出血を理解する上で、「エストロゲン」と「プロゲステロン」の働きが重要です。
  • 破綻出血の原因として「無排卵」「黄体機能不全」「ピルの連続投与」などがあります。

月経以外の出血
ピルを飲んでいる時の出血
若くて月経が安定していない時期の出血

女性の月経や性器出血に関する悩みは、尽きないかと思います。

このような症状の原因として、今回説明した「破綻出血」が隠れている場合があります。
そして、実は排卵しておらず、妊娠しにくい状態だと判明する場合もあります。

月経や性器出血など女性特有の症状で何か気になることや心配なことがあれば、勇気をもって産婦人科を受診して相談するようにしましょう。産婦人科は困った人の味方です。

この記事によって「破綻出血」についての理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。

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