結論ですが、
婦人科特定疾患治療管理料は、器質的月経困難症を有する患者さんに対して、ホルモン剤を使用した治療を行っているものに対して、治療計画を作成し、継続的な医学管理を行った場合に算定されます。
この記事は「診療報酬」について知りたいヒトに向けて書いています。
くすりの疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています
この記事を読むことで「婦人科特定疾患治療管理料」についてわかります。
「婦人科特定疾患治療管理料」って何ですか?
このような疑問にお答えします。
医療機関を受診して会計をすると、「診療明細書」をもらうかと思います。
そこには、じつにさまざまな項目が記載してあります。
婦人科を受診している人であれば、「婦人科特定疾患治療管理料」という項目が目につくことがあるかと思います。
「婦人科特定疾患治療管理料」ってなんだろう?
ということで、今回は「婦人科特定疾患治療管理料」について説明します。
この記事のまとめ
診療報酬について
診療報酬とは、医療機関が提供するサービスの対価として支払われる費用のことをいいます。
日本では国民全員に加入が義務付けられている公的な医療保険制度があります。そのおかげで、病気やケガなどした時に保険証を提示すれば誰でも必要な医療行為(診察・検査・治療など)を受けることができます。
診療報酬は、医療機関が提供するサービスの対価として支払われる費用のことをいいます。
診療報酬は点数で記載されており、「点数×10円」が診療報酬の金額になります。
患者さんは「自己負担分」(原則3割負担ですが、年齢や所得によって異なる)を医療機関の窓口で支払い、残りの分は加入している医療保険者が医療機関に支払うことになります。
診療報酬の点数は、一つ一つの医療行為などによって細かく決められています。
今回は、「療養担当手当」についてみていきましょう。
婦人科特定疾患治療管理料とは
婦人科特定疾患治療管理料とは
婦人科特定疾患治療管理料は、器質的月経困難症を有する患者さんに対して、ホルモン剤を使用した治療を行っているものに対して、治療計画を作成し、継続的な医学管理を行った場合に算定されます。
婦人科特定疾患治療管理料の趣旨
婦人科特定疾患治療管理料は、月経に関する症状など女性特有の悩みに対して、しっかりとした治療計画を作成し、よりよい生活を送るサポートすることを促しています。
近年では若い働き盛りの女性が増えています。さらに晩婚化の影響もあって、月経などの女性特有の健康問題に悩んでいる女性はとても増えています。
そうした症状をしっかりと治療管理するために、婦人科特定疾患治療管理料が設定されました。
婦人科特定疾患治療管理料の対象病名
婦人科特定疾患治療管理料は、「子宮筋腫」「子宮腺筋症」「子宮内膜症」などによる器質性月経困難症が対象となります。
月経困難症とは、月経による症状(とくに月経痛など)によって日常生活に支障をきたしている状態のことをいいます。
器質性とは、その症状を来す明らかな原因がある場合をいいます。
器質性月経困難症の原因疾患として、「子宮筋腫」「子宮腺筋症」「子宮内膜症」などがあります。
婦人科特定疾患治療管理料の治療内容
婦人科特定疾患治療管理料は、「LEP」「プロゲスチン」「GnRHアナログ」「薬剤放出子宮内器具」などによる治療した場合に算定できます。
婦人科特定疾患治療管理料は、器質性月経困難症に対してホルモン剤を使用した治療をおこなった場合に算定できます。
治療内容として、治療用のピルである「LEP」、黄体ホルモンの一種である「プロゲスチン」、閉経状態に持ち込む「GnRHアナログ」、黄体ホルモンが放出される「子宮内器具」などがあります。
それらによる治療をおこなった場合に、点数が算定されます。
婦人科特定疾患治療管理料の点数
婦人科特定疾患治療管理料の点数は「250点」です。
初診日の指導料は初診料に含まれており、「初診日の翌月」から算定することができます。
また、継続的に管理していた場合は、「3ヶ月に1回」に限り算定することができます。
算定するためには、産婦人科医(または婦人科医)は所定の研修を修了していることが必要であり、患者さんの同意を得て、継続的な療養を行っている必要があります。
まとめ
今回は「婦人科特定疾患治療管理料」について説明しました。
病院を受診すると、何にいくらかかっているのか、いまいちよく分からないかと思います。「診療明細書」を見ても、見慣れないような言葉が並んでいて、何がなんやら…
医療行為などのサービスの対価として診療報酬を支払うことになります。
診療明細書をみて、自分はこんな医療サービスを受けたのだと意識することも重要だと思います。
わからない項目があれば、この記事を参考に調べてみると良いでしょう。
この記事によって「婦人科特定疾患治療管理料」についての理解が深まり、一人でも多くの人に役立って頂ければ幸いです。
「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/
コメントを残す