婦人科がん検診【診療案内】

結論ですが、
婦人科がん検診では、「子宮頸がん検診」「子宮体がん検診」「卵巣がん検診」が行われます。また、「乳がん検診」も行われる医療機関もあります。

この記事は「婦人科がん検診の受診を悩んでいる」女性に向けて書いています。
婦人科受診に関する疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「婦人科がん検診」についてわかります。

ご自身の健康状態の確認のひとつとして、「女性のがん検診」を受けようと思ったときに、医療機関が沢山あって、どこのクリニックを受診すればいいのか迷う場合があるかと思います。

私事ですが、2021年7月に「宮の沢スマイルレディースクリニック」(北海道札幌市)を開院する予定です。

今回は、当院における「婦人科がん検診」について紹介していきたいと思います。

この記事のまとめ

婦人科がん検診

当院の婦人科がん検診では、「子宮頸がん検診」「子宮体がん検診」「卵巣がん検診」が行われます。

「子宮頸がん検診」では、子宮頸部(子宮の入り口の部分)の細胞を擦って採取する検査である「子宮頸部細胞診」や、子宮頸がんの原因である「HPV」というウイルスの検査が行われます。

「子宮体がん検診」では、子宮体部(子宮の奥の部分)の細胞を擦って採取する検査である「子宮体部細胞診」が行われます。また、「エコー検査」で「子宮内膜の厚さ」を確認します。

「卵巣がん検診」では、「エコー検査」で卵巣が腫れていないか確認します。また、血液検査で「腫瘍マーカー」を測定します。しかし、無症状のすべての女性への「卵巣がん検診」はオススメしません。

なお、当院では「乳がん検診」は行っていません。希望の場合は近隣の医療機関を紹介しております。

婦人科がん検診1:子宮頸がん検診

検査の対象者

子宮頸がん検診は、20歳以上のすべての女性が推奨されています。

また、「初性交年齢が若い」「性パートナーが多い」「多産」「喫煙者」「経口避妊薬の長期内服」などは「子宮頸がん」のリスク因子です。これらの因子がある人は、とくに子宮頸がん検診を受けることをオススメします。

検査方法

「子宮頸部細胞診」や「HPV検査」が行われます。

「子宮頸がん検診」では、子宮頸部(子宮の入り口の部分)の細胞を擦って採取する検査である「子宮頸部細胞診」が行われます。
また、子宮頸がんのほとんどは「HPV」(ヒトパピローマウイルス)というウイルス感染が原因と言われております。「子宮頸部細胞診」と同時に「HPV」の感染を調べる検査も行うことが可能です。

検査の効果

「定期的な子宮頸がん検診」によって、ほとんどの子宮頸がんを予防することができます。

がん診療は、「早期発見」「早期治療」が原則と言われます。
「子宮頚がん検診」では、がんになる前の状態である「子宮頸部異形成」を見つけます。「子宮頸部異形成」の病変がガンに進行しないうちに早めに治療を行うことで、子宮頸がんを予防することが出来ます。

さらに「HPVワクチン」を組み合わせることで、ほぼすべての子宮頸がんを予防することが可能です。
すべての女性が「定期的な子宮頸がん検診」と「HPVワクチン」を受けることで「子宮頸がんのない世界」は実現できると信じています。

婦人科がん検診2:子宮体がん検診

検査の対象者

子宮体がん検診は、とくに推奨年齢や対象者の規定はありません。

しかし、子宮体がんの発症は40歳後半から徐々に増加し、50-60歳代でピークを迎えるため、何も症状がなくても40歳後半から子宮体がん検診を受けることをすすめます。
また、「月経不順」「排卵障害」「肥満」「高血圧」「糖尿病」「ホルモン補充療法」(更年期障害の治療)」「ホルモン治療」(乳がん治療)「一度も出産経験がないこと」「子宮体がんの血縁がいること」などは「子宮体がん」のリスク因子です。これらの因子がある人は、とくに子宮体がん検診を受けることをオススメします。

さらに、「不正性器出血」など症状がある場合、エコーで「子宮内膜が厚い」場合には、子宮体がんが疑われるため、必ず子宮体がん検診を受けましょう。

検査方法

「子宮体部細胞診」と「エコー検査」が行われます。

「子宮体がん検診」では、子宮の入り口から細長い器具を入れて、子宮体部(子宮の奥の部分)の細胞を擦って採取する検査である「子宮体部細胞診」が行われます。
また、「エコー検査」で「子宮内膜の厚さ」を確認します。子宮内膜が厚い場合には、「子宮体がん」や「子宮内膜増殖症」(子宮体癌の前がん病変)などが疑われるため、「組織検査」などの追加の検査を行います。

検査の効果

「子宮体がん検診」は「検査精度が不十分」であるため、すべての女性を対象におこなうべきではないとされています。
「子宮体部細胞診」は、感度は90%以上、特異度は84-100%で、正診率が70-80%です。
検査精度は良さそうにみえますが、すべての女性に検査を行うとなると、残念ながら十分な検査精度とはいえないですし、実際に「子宮体部細胞診」を用いた「子宮体がん検診」によって死亡率が減少するという科学的証拠がないです。
さらに、子宮体がん検診は「細胞が十分にとれない」「痛みをともなう」などの場合があるため、すべての女性への検査はすすめられないです。
ただし、上記対象者にあたる人は是非とも「子宮体がん検診」を受けるようにしましょう。

婦人科がん検診3:卵巣がん検診

検査の対象者

確立された「卵巣がん検診」は残念ながらなく、とくに推奨年齢や対象者の規定はありません。

しかし、「多嚢胞性卵巣症候群」「肥満」「不妊症」「排卵誘発剤の使用」「糖尿病」「喫煙者」「初経が早かった人」「閉経が遅かった人」「一度も妊娠出産経験がないこと」「卵巣がん・乳がんの血縁」などは「卵巣がん」のリスク因子です。
これらの因子がある人や、「腹部膨満感」「頻尿」「骨盤痛」などの症状が持続する場合は、可能性の一つとして卵巣の検査を相談するようにしましょう。

検査方法

「エコー検査」と「血液検査」(腫瘍マーカー)が行われます。

「卵巣がん検診」では、「エコー検査」で卵巣が腫れていないか確認します。卵巣が腫れている場合は、腫れ具合・大きさ・血流などを評価します。
また、血液検査で「腫瘍マーカー」を測定します。主に「CA125」を測定しますが、必要に応じて「CEA」「CA19-9」、胚細胞性の病変が疑わしい場合には「AFP」や「HCG」などを測定します。

検査の効果

繰り返しですが、確立された「卵巣がん検診」はないです。

無症状の女性を対象におこなう「卵巣がん検診」は意味を持たないとされています。
「エコー検査」と「腫瘍マーカー(CA125)」による卵巣がん検診の研究がありますが、残念ながら「検診の効果」を証明されたものはないです。

おすすめは、定期的な子宮がん検診のときに一緒にエコー検査を受けて卵巣もチェックするようにしましょう。万が一、卵巣が腫れていた場合には、腫瘍マーカーなどの追加検査、定期的なフォローアップなど相談する流れになります。
卵巣がんは無症状であることが多いため、一度はエコーなどで卵巣の状態を確認するようにしましょう。

まとめ

女性特有の悩みがあった場合はもちろんのこと、症状がない時にも健康管理を行なったり、病気の予防などをサポートしていけるようなクリニックを目指していきたいと思います。

今後も引き続き、皆さんの健康に役立つ情報を発信していきたいと思います。

そして、2021年7月の「宮の沢スマイルレディースクリニック」(北海道札幌市)開院に向けて準備をすすめていきます。

この記事によって、「婦人科がん検診」についての理解が深まり、婦人科受診の悩みが解決し、健康的に笑顔で過ごせる人が一人でも多くなることを願っています。

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