カルテ記載のコツ-効率編-【3つ】

結論ですが、

カルテ記載のコツとして「定型文を利用する」「辞書登録を活用する」「ブラインドタッチを覚える」ことなどがあります。

この記事は「医療」に関して興味のある人に向けて書いています。
健康・医療に関するさまざまな疑問・不安・悩みなどが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「カルテ記載のコツ」についてわかります。

医師ですが、日々診療をしていますが、カルテを記載するコツはありますか?

このような疑問にお答えします。

自分は産婦人科医師として、札幌市内で開業医として働いています。
外来メインの業務ですが、毎日多くの患者様に受診して頂いております。

毎日、様々な患者さんを診察しているのですが、患者さんの医学的情報をまとめる「カルテ」は、とても重要だと感じます。
必要十分な情報をカルテに記載することで、病状を正確に把握することができますし、スムーズな診察にもつながります。

では、カルテ記載のコツについて教えてください!?

ということで、今回は「カルテ記載のコツ」について説明します。

「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/

この記事のまとめ

1.定型文を利用する

カルテ記載のコツとして「定型文を利用する」ことがあります。

医師それぞれによって、カルテの記載方法は違うかと思います。
個人的には、SOAP形式に沿ってカルテを記載しております。
カルテ記載の大枠は変わらないので、あらかじめ定型文登録することによって、カルテを作る手間を省いています。

たとえば、「#〇〇+SOAP」の形式の定型文を作っております。
つまり…

#〇〇 ←受診した理由、つまり主訴
S ←主観的情報、患者さんの訴えなど
O ←客観的情報、診察や検査結果など
A ←評価、どのような病状が考えられるか
P ←計画、どのような検査や治療でいくのか

という形になります。

また「#〇〇」の下には、

妊娠分娩歴(妊娠や出産などをした回数)
月経情報
既往歴(今までにかかった病気)
アレルギー
喫煙歴
身長・体重
血圧

などの重要な医療情報も記載します。

患者さんに問診票を書いて頂いて、あらかじめ医療事務に入力してもらってから診療が開始しています。
診療中に、それらの情報を確認しやすいですし、入力する手間を省けることができます。

カルテ記載のコツとして「定型文を利用する」ことがあるのです。

2.辞書登録を活用する

カルテ記載のコツとして「辞書登録を活用する」ことがあります。

カルテを記載するときに、毎回おなじようなことを入力する場面があるかと思います。

たとえば、「次回、〇週間後受診して、結果説明・症状確認する」など。

このような場合は、辞書登録をおこなって…

「じか」と入力するだけで→「次回、〇週間後受診して、結果説明・症状確認する」と入力されるように設定するようにします。

また、診察所見を入力するときには定型文を利用してもいいですが、辞書登録をしておくと便利です。

たとえば、

「しん」と入力するだけで→「内診:子宮ante、大きさnormal、可動性良好、子宮付属器に圧痛なし、経腟エコー:子宮EM〇mm、子宮筋腫なし、卵巣腫瘍 右なし/左なし、腹水なし、腟鏡診:子宮頚部異常なし、出血なし、帯下白色少量」

などといった具合です。

辞書登録の方法は、Windowsであれば、ツールバーの「あ」と表示されている部分を右クリックして、「単語の追加」から行うことができます。

「単語」(自動で記載される文章)と「読み」(入力する文字)を設定すると、辞書登録機能が使えます。

カルテ記載のコツとして「辞書登録を活用する」ことがあるのです。

3.ブラインドタッチを覚える

カルテ記載のコツとして「ブラインドタッチを覚える」ことがあります。

カルテ入力に必死になって、PC画面ばかり見てしまう医師は多いかと思います。
とくに年配の医師はPCに慣れていない人が多く、カルテ入力に苦労している印象です。

基本的には、診察中は患者さんの顔をしっかりと見て、話を聞くことが大切です。
なおかつ、効果的にカルテ記載をしなければ診察時間は長くなってしまい、待たせる時間も長くなってしまいます。

そこで登場するのが「ブラインドタッチ」です。

ブラインドタッチを覚えれば、患者さんの顔を見ながらカルテを入力することが出来るようになります。
ブラインドタッチを覚えるまで時間はかかるかもしれませんが、しっかりと両手を駆使して、スムーズに文字を入力していきたいものです。

なかなか、患者さんの話に集中しながら、カルテ入力をするのは、鍛錬が必要になりますが、個人的には頭の体操になっていいのかなと思います。

手の置き方など、タッチする指などブラインドタッチの基本的な部分はしっかりと覚えて、タイピングソフトは色々とあるので少しずつでもいいのでトレーニングしましょう。

カルテ記載のコツとして「ブラインドタッチを覚える」ことがあるのです。

まとめ

今回は「カルテ記載のコツ」について説明しました。

産婦人科医師として、日々診療にあたっていますが、勉強の毎日です。

限られた時間で、いかに正確な診療を提供し、同時に患者さんの満足度を高められるか?

この課題と向き合っています。

「カルテ」は診療をおこなう上で、基本であり、武器となります。
カルテ記載を日々ブラッシュアップして、正確で安全な診療につながると思います。

基本をおろそかにしないで、誠実に一人一人の患者さんと向き合って、これからも診療を楽しんで行っていきたいと思います。

この記事によって「カルテ記載のコツ」について理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。

「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
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