「〇価」HPVワクチンとは? 

結論ですが

「〇価HPVワクチン」とは、「〇の数」のHPV型をカバーしているワクチンのことです。

この記事は「HPVワクチン」について知りたいすべての人に向けて書いています。
女性の健康に関するさまざまな疑問・不安・悩みなどが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「〇価HPVワクチン」についてわかります。

「HPVワクチン」の「〇価」って何ですか?

このような疑問にお答えします。

実際に「HPVワクチン」を受けたい場合、HPVワクチンにはいくつか種類があり、迷われるかと思います。
「HPVワクチン」には、現在「2価」「4価」「9価」のものがあります。

「〇価」とは何だろう…

今回は、「〇価HPVワクチン」について説明していきます。

この記事のまとめ

HPVワクチンの「〇価」とは

〇価HPVワクチン

「〇価HPVワクチン」とは、「〇の数」のHPV型をカバーしているワクチンのことです。

つまり、「2価HPVワクチン」ではHPV16・18型の「2つ」の型をカバー、「4価HPVワクチン」ではHPV 6・11・16・18型の「4つ」の型をカバー、「9価HPVワクチン」ではHPV6・11・16・18・31・33・45・52・58型の「9つ」の型をカバーしています。
現在の日本では、「2価HPVワクチン」(サーバリックス)、「4価HPVワクチン」(ガーダシル)、「9価HPVワクチン」(シルガード)の3種類のHPVワクチンを接種することができます。

2価ワクチン

「2価HPVワクチン」は、HPV16・18型の「2つ」の型をカバーしています。

「HPV16型・18型」は子宮頸がんになるリスクが非常に高く、日本における子宮頸がん症例の「約60%」で検出されています。
単純計算ですが、2価のHPVワクチンを接種すると、子宮頸がんの「約60%」が減ることになります。

4価ワクチン

「4価ワクチン」は、HPV 6・11・16・18型の「4つ」の型をカバーしています。

子宮頸がんのリスクが非常に高い「HPV16型・18型」に加えて、尖圭コンジローマの原因となる「HPV 6型・11型」もカバーしています。尖圭コンジローマは性感染症の一つであり、性感染症予防の効果も期待できます。

9価ワクチン

「9価ワクチン」ではHPV6・11・16・18・31・33・45・52・58型の「9つ」の型をカバーしています。

子宮頸がんのリスクが非常に高い「HPV16型・18型」の他、ハイリスクである「HPV31・33・45・52・58型」もカバーしています。さらに、尖圭コンジローマの原因となる「HPV 6型・11型」もカバーしています。
ただし、「9価ワクチン」は登場して間もないため、まだ公費助成の対象とはなっていません。

HPVとは

HPVとは

「HPV」とは、Human Palilloma Virus(ヒトパピローマウイルス)の略称で、日本語で「ヒト乳頭腫ウイルス」と言います。
感染すると、乳頭のように盛り上がった「いぼ」が形成されることから、この名前がついています。

HPVは身近なウイルス

「HPV」は身近に存在しているウイルスであり、いつでもどこにでもある「ありふれたウイルス」として知られています。「HPV」に接する機会も高く、我々の生活にとても馴染み深いウイルスです。

HPVは様々な種類がある

「HPV」は様々な種類があり、100種類以上のタイプが知られています。
その中でも悪性腫瘍と関係がある「ハイリスク」のもの、尖圭コンジローマなど良性腫瘍と関係がある「ローリスク」のものがあります。

HPVワクチンとは

子宮頸がんのほとんどがHPVが原因

子宮頸がんのほとんどは「HPV」による感染が原因です。
性交渉などによって「HPV」が子宮の入り口近い部分(子宮頸部)に感染します。多くは自分の免疫で自然排除されますが、感染が持続します。「HPV」が持続感染すると、「異形成」という前がん病変を経て、「微小浸潤がん」以上に進行すると、いわゆる「子宮頸がん」と呼ばれる状態になります。

HPVワクチンで子宮頸がんを予防できる

子宮頸がんの予防接種として知られている「HPVワクチン」によって、子宮頸がんを予防することできます。
HPVワクチンはHPVの感染自体を予防することで、「子宮頸がん」または「前がん病変」の発生を防ぐことができます。

まとめ

今回は、「HPVワクチンの〇価」について説明しました。

「HPVワクチン」によって、子宮頸がんを予防することができます。

実際に「HPVワクチン」を打つかどうかは、副反応問題などを考えると、難しい判断となります。

ただし、「子宮頸がん」によって若い女性が亡くなってしまったり、治療のため子宮を摘出しなければならない現実があります。
「子宮頸がん」で苦しむ人が一人でも少なくなるために、日本において「HPVワクチン」がもっと普及して欲しいです。

「HPVワクチン」を受けないこともリスクなのです。
自分の体は自分で守るしかないです。

HPVワクチンについて全く知らない人が多いです。
まずは「HPVワクチンを受けるかどうかという選択肢」を与えられる状況にしたいです。

この記事によって「HPVワクチンの〇価」の理解が深まり、一人でも多くの人の役に立つことを願っています。