ピルの副作用【患者説明】

結論ですが

ピルの副作用には、頻度が多いものとして「吐き気」「不正出血」、重大なものとして「血栓症」などがあります。

この記事は「ピル」について知りたいヒトに向けて書いています。
病気・健康・くすりに関して理解を深めるお手伝いができればと思っています。
この記事を読むことで「ピルの副作用」についてわかります。

ピルの副作用は、どんなものがありますか?

このような疑問にお答えします。

ピルは、おもに「エストロゲン」(卵胞ホルモン)と「プロゲステロン」(黄体ホルモン)というホルモンの成分を含むくすりのことをいいます。

もともとピルは、妊娠をしないための「OC」(経口避妊薬)として使われていました。

ところが、ピルを使っている人は「月経の痛みが軽くなる」「月経の量が少なくなる」などの効果があるということがわかり、それらの治療としてピルが使われるようになりました。

ピルには良い効果がたくさんありますが、副作用もあります。

くすり全般的にいえるのですが、効果もあれば必ず副作用もあります。

では、ピルには、どのような副作用があるのですか?

ということで、今回は「ピルの副作用」について説明します。

「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/

この記事のまとめ

ピル副作用1:吐き気

ピルのよくある副作用として「吐き気」があります。

ピルなどのホルモン剤を使用すると、血液中のホルモン濃度が変化するため、吐き気が起こることが多いです。
基本的には、ピルを飲んでいるうちに、吐き気は落ち着いてくるため、めげずに内服を続けるようにしましょう。

ただし、吐き気があまりにもひどくて飲み続けるのがキツイ場合、吐き気以外にも症状がある場合には、担当医と相談するようにしましょう。

ピル副作用2:不正出血

ピルのよくある副作用として「不正出血」があります。

ピルに含まれるホルモンと、ご自身の体内のホルモンの関係で、子宮内膜が十分に厚くならないうちに子宮内膜が剥がれてしまうことが原因です。

ピルの飲み忘れや飲み遅れによって起こる場合もあるため、毎日決められた時間に服用し続けるようにしましょう。

また、ピルを内服してから2-3か月くらいで不正出血は改善してくることが多いので、めげずに内服を続けるようにしましょう。

ピル副作用3:血栓症

ピルの副作用として「血栓症」があります。これは稀ではありますが、起こると命を落としうる重大な副作用となります。

血栓症は、血栓という「血液のかたまり」が出来る病気です。

とくにふくらはぎの静脈に血栓が出来ることが多く、血栓がはがれて飛んでしまい、肺の血管に至ると命を落としてしまう可能性もある危険な病気です。

血栓症の可能性があれば、ピルを中止するかどうか担当医と相談するようにしましょう。

ピル副作用:その他

ピルのよくある副作用として「胸の張り」「むくみ」「一時的な体重増加」、他には「子宮頸がんリスクの上昇」などがあります。

ピルに含まれる「エストロゲン」(女性ホルモン)が乳腺に作用して、「胸の張り」が生じます。また、「プロゲステロン」(黄体ホルモン)の作用によって、水分が貯留しやすくなり「むくみ」や「一時的な体重増加」が起こる場合があります。

体重を心配される方は多いですが、ピルの長期内服と体重増加には関係ないとされておりますので、安心して使用ください。

また、ピルの長期内服によって「子宮頸がん」リスクが増える可能性があります。
ピルを服用されている人はもちろん、ピルを服用されていない人も、20歳以上の女性は定期的な子宮頸がん検診を受けるようにしましょう。

まとめ

「ピルの副作用」について説明しました。

「ピル」をうまくつかうことで、月経による症状をおさえて、より快適に生活をおくることができます。

さらに、「ピル」によって避妊効果も得られるため、家族計画もサポートしてくれます。

ピルをうまく活用することができると、女性の生活はよりよいものになります。

ただし、ピルによる良い効果もあれば副作用の可能性もあります。

ピルの内服中に心配な症状がある場合には、担当医に是非とも相談するようにしましょう。

この記事によって「ピルの副作用」について理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。

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