月経とエストロゲン・プロゲステロン

結論ですが

月経が周期的に起きるのに、エストロゲンとプロゲステロンという2つのホルモンが大切な役割をしています。

この記事は「健康に関心のある」女性に向けて書いています。
女性特有の疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています
この記事を読むことで「月経」(生理)についてわかります。

おおよそ小学校4年生から中学生にかけて、はじめての月経が来るかと思います。
そして、多くの女性は、おおよそ月に1回「月経」(生理)を経験していると思います。

月経のときは体調が悪い!
月経前に気分が落ち込む!?
月経前に体がむくむ…

など月経にまつわる症状はさまざまあります。
月経は「エストロゲン」と「プロゲステロン」という2つのホルモンが大切な役割をしています。
月経にともなう症状は、この「エストロゲン」「プロゲステロン」というホルモンの作用によって起こるものがあります。

みなさんは、昔「生物」や「保健」の授業で「月経」について学んでいると思います。しかし、ほとんどの人は残念ながら忘れているかと思います。
今回は「月経とエストロゲン・プロゲステロン」の関係を中心に説明していきます。

この記事のまとめ

  • 月経とは、厚くなった子宮内膜が剥がれて落ちて出血とともに出てくる現象のことをいいます。
  • 月経は、卵巣から分泌される「エストロゲン」と「プロゲステロン」というホルモンの周期的な変化によって起こります。
  • 「エストロゲン」や「プロゲステロン」は、脳から分泌される「GnRH」や「FSH」「LH」によって調整されています。

月経とは?

月経とは、周期的(おおよそ1ヶ月に1回)に、厚くなった子宮内膜が剥がれて落ちて出血とともに出てくる現象のことをいいます。
子宮内膜の厚さは周期的に変化しています。子宮内膜の厚さを調整しているのが、卵巣から分泌される「エストロゲン」と「プロゲステロン」というホルモンです。

では順にみていきましょう。

月経とエストロゲン

月経が終わって、子宮内膜が剥がれ落ちると、次の月経に向けて子宮内膜が厚くなっていきます。
「エストロゲン」というホルモンは月経から排卵の間の「卵胞期」に分泌量を増やしており、「エストロゲン」の作用によって子宮内膜が厚くなっていきます。
また、「エストロゲン」は排卵から次の月経の間の「黄体期」にも分泌量を増やし、子宮内膜を整える役割をします。

月経とプロゲステロン

月経14日目くらいに排卵されると「卵胞」は「黄体」という構造に変わります。「黄体」から「プロゲステロン」というホルモンが分泌されます。「プロゲステロン」の作用によって、厚くなった子宮内膜が安定化しフカフカのベッドのようになります。

月経とエストロゲン・プロゲステロン

「エストロゲン」と「プロゲステロン」の作用で子宮内膜は厚くなり、安定化します。
妊娠が成立しないと「エストロゲン」と「プロゲステロン」が低下します。すると、厚くなった子宮内膜が剥がれ落ちて、出血とともに出てきて「月経」(生理)が起こるのです。

ホルモンの働き

「エストロゲン」と「プロゲステロン」は子宮内膜に作用して月経を起こすだけでなく、さまざまな働きをします。そのため、月経周期によって、さまざまな症状を来す原因にもなるのです。

エストロゲンの働き

  • 肌のうるおい・ハリを保つ
  • コレステロールを良好にする
  • 血管のしなやかさを保つ
  • 骨密度を保つ
  • 認知機能低下を予防する

プロゲステロンの働き

  • 基礎体温を上げる
  • 水分量を保つ
  • 食欲を増加させる
  • 眠くなる
  • イライラしやすくなる

ホルモンの調整

卵巣から分泌される「エストロゲン」や「プロゲステロン」は、実は脳の下垂体とよばれる部分から分泌される「FSH」(卵胞刺激ホルモン)や「LH」(黄体化ホルモン)というホルモンによって調整されています。
さらに、「FSH」や「LH」は、脳の視床下部とよばれる部分から分泌される「GnRH」(ゴナドトロピン放出ホルモン)というホルモンによって調整されています。

そのため、脳の病気や脳へのストレスなどによって、「GnRH」や「FSH」「LH」の分泌が乱れると、月経周期が不規則になったりするのです。

まとめ

  • 月経とは、厚くなった子宮内膜が剥がれて落ちて出血とともに出てくる現象のことをいいます。
  • 月経は、卵巣から分泌される「エストロゲン」と「プロゲステロン」というホルモンの周期的な変化によって起こります。
  • 「エストロゲン」や「プロゲステロン」は、脳から分泌される「GnRH」や「FSH」「LH」によって調整されています。

女性にとって「月経」は避けて通れないものです。
月経による体調不良や症状など悩みは人それぞれ違います。
そして、月経の悩みはデリケートであり、なかなか人に気軽に相談できないかと思います。
一人で抱え込むケースが多く、自分の月経は大丈夫なのか心配になる人は実は多いです。

月経によって日常生活が困っている場合、何か心配なことがあれば、勇気をもって産婦人科に相談するようにしましょう。産婦人科は症状で困っている人の味方です。

この記事によって「月経」への理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。