子宮内避妊具の注意点【5つのポイント】

結論ですが

子宮内避妊具には、「挿入できない場合」「挿入による合併症」「位置がずれる可能性」「使用期限がある」「まれに妊娠の可能性がある」などの注意点があります。

この記事は「子宮内避妊具」について知りたい女性に向けて書いています。
「避妊法」に関する疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「子宮内避妊具の注意点」についてわかります。

すべての女性には「リプロダクティブ・ヘルスおよびライツ」というものがあります。
簡単にいうと、「子供を産みたい時に産み」、「子供を産みたくない時に産まない」ということを自ら決定することができる権利です。


「子供を産みたくない時に産まない」

つまり「望まない妊娠」を防ぐために「避妊」に関する知識がとても重要となります。

避妊法は様々ありますが、「子宮内避妊具」(IUD)についてピックアップします。

実際に子宮内避妊具を使う場合、注意すべき点がいくつかあります。
では、今回は「子宮内避妊具の注意点」について説明していきます。

この記事のまとめ

子宮内避妊具とは?

「子宮内避妊具」(IUD)は、子宮の中に留置して用いられる避妊器具のことです。

子宮の中に小さな器具を入れることで、受精卵が子宮内に着床するのを防げ、妊娠を防いでいます。
詳しくいうと、子宮の中に「IUD」という異物があることで、免疫反応が起こり、精子や受精卵の活動をおさえて着床するのを防いでいます。

実際に「子宮内避妊具」(IUD)を使う場合には、いくつか注意することがあります。
5つに絞って説明します。
では順にみていきましょう。

子宮内避妊具の注意点1:挿入できない場合がある

「子宮内避妊具」を挿入できない場合があるので事前の確認が必要です。

たとえば、子宮の形状に異常がある場合、子宮や腟内の感染症・性感染症、異常な性器出血、重篤な疾患を持っている場合などで「子宮内避妊具」は使用できません。
「エコー検査」や、「おりもの検査」「血液検査」などによる事前の評価が必要となります。

子宮内避妊具の注意点2:挿入による合併症

子宮内避妊具の挿入によって「合併症」(よくないこと)が起こる場合があります。

たとえば、子宮内避妊具を挿入するときに子宮に穴が空いてしまったり、子宮内避妊具に感染してしまい「骨盤腹膜炎」となったりします。

また、子宮内避妊具を挿入してから「不正出血」「下腹部痛」「性交時痛」などの症状が起こる場合もあります。

子宮内避妊具の注意点3:位置がずれる可能性がある

子宮内避妊具の位置がずれる場合があり、定期的な位置の確認が必要です。

とくに、子宮の入り口の方にずれてしまい、子宮内避妊具が自然に出てきてしまう場合があります。その場合は避妊効果が発揮されないため注意が必要です。
また、子宮内避妊具がお腹の中に出てきてしまう場合も稀にあります。その場合も避妊効果が発揮されないため注意が必要です。

子宮内避妊具を挿入したら、定期的にエコーなど位置を確認します。エコーで確認しにくい場合は、レントゲン検査で子宮内避妊具の位置を確認するようにします。

子宮内避妊具の注意点4:使用期限がある

子宮内避妊具には使用期限があります。

多くの製品の使用期限は「約5年間」です。子宮内避妊具を挿入して「5年」経ったら、子宮内避妊具を交換するか抜去するようにします。

5年間という時期は忘れやすいので、注意する必要があります。

子宮内避妊具の注意点5:まれに妊娠の可能性がある

子宮内避妊具を挿入していても、まれに妊娠する可能性があります。

子宮内避妊具は「ほぼ100%」に近い避妊効果を発揮しますが、まれに妊娠してしまう場合があります。また、「異所性妊娠」となる可能性もあります。

月経が遅れる、吐き気・食欲低下など妊娠を疑う症状がある場合には、受診をして相談するようにしましょう。

まとめ

今回は「子宮内避妊具の注意点」について説明しました。

避妊法には、他にも「経口避妊薬」「不妊手術」「男性用コンドーム」などがあります。
今回紹介した「子宮内避妊具」は長期間の避妊をする場合にオススメの方法です。

また、持病をお持ちの方や喫煙によって「経口避妊薬」が使えない場合に「子宮内避妊具」という選択肢があります。

「子宮内避妊具」を安全に使うために、産婦人科を受診して、診察や処置が必要になります。
身近に「避妊」に関して相談できるような産婦人科のかかりつけを見つけておくと安心ですね

この記事によって「子宮内避妊具の注意点」についての理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。

「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
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