結論ですが
ハイリスクHPVとは、さまざまな種類があるHPVのうち、がん化するリスクが高いものをいいます。
この記事は「ハイリスクHPV」について知りたい女性に向けて書いています。
健康に関するさまざまな疑問・不安・悩みなどが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「ハイリスクHPV」についてわかります。
「ハイリスクHPV」ってなんですか?
このような疑問にお答えします。
「HPV」(ヒトパピローマウイルス)は、子宮頸がんの原因と言われているウイルスです。
子宮頸がん検診で「HPV検査」が行われる場合があります。
また、子宮頸がん検診で引っかかった場合にHPV検査が必要な場合があります。
HPVにはさまざまな種類がありますが、ハイリスクHPVというものがあります。
では、ハイリスクHPVってなんだろう?
ということで、今回は「ハイリスクHPV」について説明していきます。
この記事のまとめ
ハイリスクHPVとは
ハイリスクHPVとは
ハイリスクHPVとは、さまざまな種類があるHPVのうち、がん化するリスクが高いものをいいます。
HPVは様々な種類がある
「HPV」は様々な種類があり、100種類以上のタイプが知られています。
その中でも「がん化」しやすい「ハイリスク」のタイプ、尖圭コンジローマなど良性腫瘍と関係がある「ローリスク」のタイプなどがあります。
HPVとは
HPVとは
「HPV」とは、Human Palilloma Virus(ヒトパピローマウイルス)の略称で、日本語で「ヒト乳頭腫ウイルス」と言います。
感染すると、乳頭のように盛り上がった「いぼのような病変」が形成されることから、この名前がついています。
HPVはありふれたウイルス
「HPV」は身近に存在するウイルスであり、いつでもどこにでもある「ありふれたウイルス」として知られています。「HPV」に接する機会も高く、我々の生活にとても馴染み深いウイルスです。
HPVによる疾患
「HPV」の持続感染によって、さまざまな病変が形成されます。
「HPV」の型(タイプ)によって、形成される病変が異なります。
たとえば、「HPV16・18・31・52・58型」などのハイリスク型のHPVによって「子宮頸がん」、「HPV6・11」では「尖圭コンジローマ」、「HPV2・4」では「尋常性疣贅」(じんじょうせいゆうぜい)、「HPV3・10」では「青年性扁平疣贅」などが挙げられます。また、ハイリスク型のHPVでは「外陰がん」「咽頭がん」などの病変も形成されます。
HPVと子宮頸がん
子宮頸がんのほとんどは「HPV」(ヒトパピローマウイルス)というウイルス感染が原因です。
子宮頸部(子宮の入り口に近い部分)にHPVが持続感染すると、「異形成」という前がん病変を経て、「子宮頸がん」に進展します。
HPVの感染から、子宮頚がんになるまでは「数年から十数年」かかります。
HPV検査
HPV核酸検出
「HPV核酸検出検査」では、ハイリスクタイプのHPVに感染しているかどうか検査します。
HPVの種類は、100種類以上存在しています。そのうち、がんと関係のあるハイリスクのタイプのHPVを検査します。
具体的いうと、HPV16,18型がとくに子宮頸がんになりやすいタイプです。また、それ以外のハイリスクのタイプのHPVも検査します。
つまり、「HPV核酸検出検査」では、HPV16,18型などのハイリスクタイプのHPVに感染しているか検査します。
HPVタイピング
「HPVタイピング検査」では、感染しているHPVの型が何なのか検査します。
HPVはさまざまな種類がありますが、そのうち「がん」と関係のあるハイリスクタイプのHPVの型を検査します。
とくに、HPV16,18,31,33,35,45,52,58などのハイリスクHPVのタイプがあります(その中でも16,18型はとくにハイリスク)が、どの型に感染しているか検査します。
つまり、「HPVタイピング検査」では、感染しているハイリスクHPVの型が何なのか検査します。
HPV検査と子宮頸がん検診
子宮頸がん検診において、「子宮頸部細胞診」の他に「HPV検査」が行われる場合があります。
スクリーニング検査で、「子宮頸部細胞診」に加えて「HPV検査」を併用する場合があります。
また、「HPV検査」は、子宮頸部細胞診で「ASC-US」という結果が出た時の二次検査で行われたり、コルポパンチで「CIN1」や「CIN2」という結果が出たときの方針を決めるために行われます。さらに、子宮頸部異形成(前がん病変)の治療後のフォローアップで、「HPV検査」が行われる場合があります。
まとめ
今回は「ハイリスクHPV」について説明しました。
子宮頸がん検診を受けて、「HPV検査」が必要になったとき。
そして、「ハイリスクHPV」という用語が出てきたとき。
いまいちわからない場合が多いかと思います。
とくに「HPV」というアルファベットの略語をみるだけで、もうダメという人も多いのではないでしょうか。
「子宮頸がん検診」でひっかかって、「HPV検査」を受けるよう指示された場合には、しっかりと検査を受けるようにしましょう。
指示通りに行動することで、子宮頸がん検診の効果が発揮します。
反対に、指示された検査を受けなければ、せっかく受けた検診の効果が無駄になってしまいます。
この記事によって「ハイリスクHPV」について理解が深まり、子宮頸がんで苦しむ人が一人でも少なくなることを願っています。
「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/
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