生理が不規則で困っています!!【月経不順】

結論ですが

月経不順で困っている場合は受診して相談するようにしましょう。

この記事は「生理の症状で悩んでいる」女性に向けて書いています。
女性特有の症状悩みが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「月経不順」についてわかります。

多くの女性は月に1回、「生理」(月経)を経験していると思います。
人によっては、生理の周期がバラバラで不規則であったり、生理が2ヶ月1回しか来ない場合もあります。
生理が規則的に来ないため、温泉やプールなど行く予定を立てにくかったり、旅行に行くにもおっくうになってしまう人もいます。

また、生理の量が多かったり、生理痛がひどい人は、仕事もしんどかったりします。生理が不規則であると、そのタイミングがつかめず、生理に振り回されてしまうことになります。
生理を整えてやることで、生活の質が上がり、よりよく過ごす出来るかとおもいます。

今回、「月経不順」について説明していきます。

この記事のまとめ

  • 月経周期が長かったり、短かったり、月経が不規則であったり、機能性出血のため月経が不規則にみえる状態など「月経不順」といいます。
  • 月経不順の原因は、「ストレス」「ダイエット」「悩み・不規則な生活」「くすり」「子宮・卵巣の病気」「甲状腺の病気」などがあります。
  • 月経不順は「原因の除去」「排卵誘発」「ホルモン剤」などの治療がおこなわれます。

月経不順で困っている場合は受診をしましょう

月経不順で困っている場合は受診して相談するようにしましょう。
まずはじめに月経は「約1カ月の間隔で起こり。限られた日数で自然に止まる子宮内膜からの周期的出血」と定義されています。
月経周期の正常の目安は「25日から38日」とされています。
24日以内に生理が来る場合は「頻発月経」、39日以上あいて生理が来る場合は「希発月経」とよばれます。さらに月経周期や出血の量、期間からみて月経とは異なる出血の場合は「機能性出血」とよばれます。これらをひとまとめにして「月経不順」とよばれています。
「月経不順」を定義するとしたら難しいです。感覚的にいうと、月経周期が長かったり、短かったり、月経が不規則であったり、機能性出血のため月経が不規則にみえる状態などをいいます。月経不順で困っている場合は受診して相談するようにしましょう。

月経不順の原因

月経周期は、「脳」や「卵巣」から分泌されるホルモンによって調整されています。
ストレス、過度のダイエット、悩み・不規則な生活などによって「脳」にストレスがかかると、ホルモン分泌が乱れてしまいます。すると、月経も不規則になってしまい「月経不順」につながります。
また、くすりによって月経不順となったり、子宮や卵巣、甲状腺などの病気が原因になることもあります。

月経不順となる病状

無排卵周期症

月経があるのに排卵がともなわない病態のことを「無排卵周期症」といいます。
生理周期は不規則であることが多く、生理期間も短かったり、長かったりします。生理周期が不規則で、生理の量・生理持続期間の異常があり、基礎体温が2相性でなく1相性の場合は「無排卵周期症」と診断します。

黄体機能不全

卵巣の中の「卵胞」という構造から排卵されると、「卵胞」は「黄体」に変化します。黄体から黄体ホルモン(プロゲステロン)やエストロゲンの分泌されます。しかし、それらホルモンがうまく分泌されない状態「黄体機能不全」になると子宮内膜が妊娠しやすい状態に変化しません。不妊症・不育症の原因となってしまいます。
黄体期の黄体ホルモン(プロゲステロン)値が低く、基礎体温の高温相が10日以内で、子宮内膜日付診で正常月経周期と3日以上のズレがある場合は「黄体機能不全」と診断します。

機能性子宮出血

機能性子宮出血はさまざまな内分泌異常によっておこる不正性器出血を総称した症候群で、不正性器出血の約30%を占めます。
不正性器出血を認めたときに、妊娠・腫瘍・外傷・炎症など明らかに原因となる疾患が否定されたときに「機能性子宮出血」と診断します。

月経不順にはどんな検査がおこなわれますか?

情報収集

月経不順の場合は、ストレスが原因のことも考えられるため、生活習慣や環境の変化が起こったかなど「月経不順となったきっかけ」がないか問診によって確認します。
また、最近あたらしくはじめた「くすり」がないか、体重の急激な変化がないか、月経不順以外に症状がないかなど確認します。

血液検査

脳や卵巣から分泌されるホルモン、甲状腺ホルモン、糖尿病などの血液検査をおこないます。
具体的にいうと、「LH」「FSH」や「プロゲステロン」「エストロゲン」など女性ホルモンの血中濃度をみたり、「TSH」「fT4」「fT3」など甲状腺機能を評価したり、「随時血糖」「HbA1c」など糖尿病(インスリン抵抗性)を評価したりします。

内診エコーなど

内診やエコーなどで子宮・卵巣に異常がないか確認します。
とくに子宮の入り口が狭くなっており、月経血がうまく流れておらず、子宮の中にたまっている場合があります。
また、卵巣が萎縮していたり、うまく排卵されていなかったり、卵巣に小さな袋が多数できる「多嚢胞性卵巣」がみつかる場合もあります。

月経不順にはどんな治療がおこなわれますか?

原因の除去

月経不順を来す明らかな原因があれば、それを除去します。
たとえば、ストレスを減らすような生活をしたり、原因となるくすりがあれば変更・中止したり、明らかな病気がみつかった場合はその治療を優先しておこないます。

排卵誘発

月経不順の場合は、排卵がうまく行われていないことが多いため、こどもが欲しく妊娠を希望する場合には、排卵を誘発します。
妊娠を目的に排卵誘発をおこなわれますが、結果として月経周期も整ってくることが多いです。排卵誘発剤には、飲み薬の「クロミフェン」「シクロフェニル」や注射剤の「hMG」「hCG」などゴナドトロピンとよばれる製剤があります。

ホルモン剤

妊娠を希望しない場合は、生理を整えるために卵巣から分泌されるホルモンを投与します。
まず、「プロゲステロン」という黄体ホルモンを周期的に投与します。それが無効であれば「エストロゲン」「プロゲステロン」という2種類のホルモンを周期的に投与します。
また、男性ホルモン過剰による多毛・にきびなどみられる場合には、ピル(経口避妊薬としても使われる)が投与されることもあります。

まとめ

月経周期が長かったり、短かったり、月経が不規則であったり、機能性出血のため月経が不規則にみえる状態など「月経不順」といいます。

月経不順の原因は、「ストレス」「ダイエット」「悩み・不規則な生活」「くすり」「子宮・卵巣の病気」「甲状腺の病気」などがあります。

月経不順は「原因の除去」「排卵誘発」「ホルモン剤」などの治療がおこなわれます。

生理に関する悩みは人それぞれ違います。
そして、生理の悩みはデリケートであり、なかなか人に気軽に相談できないかと思います。
一人で抱え込むケースが多く、自分の生理は大丈夫なのか心配になる人は実は多いです。

今回説明した「月経不順」に該当する場合は、勇気をもって婦人科に相談するようにしましょう。婦人科は症状で困っている人の味方です。

この記事によって「月経不順」の理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。

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