結論ですが、
「予防接種」を受けたい場合、種類にもよりますが婦人科を受診して相談するようにしましょう。
この記事は「予防接種の受診で悩んでいる」女性に向けて書いています。
婦人科受診に関する疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「予防接種の診療」についてわかります。
HPVワクチンって受けた方がいいの!?
風疹の抗体価が低いと言われました!
妊娠中ですが、インフルエンザワクチンを受けてもいいですか?
このような疑問にお答えします。
種類にもよりますが、「予防接種」を受けようとしたときに、内科を受診しようか、婦人科を受診しようか悩むことがあるかと思います。
いざ、実際に受診しようと思ったときに、医療機関が沢山あって、どこのクリニックを受診すればいいのか迷うかと思います。
私事ですが、2021年7月に「宮の沢スマイルレディースクリニック」(北海道札幌市)を開院する予定です。
今回は、当院における「予防接種の診療」について、紹介していきたいと思います。
「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/
この記事のまとめ
1.HPVワクチン
HPVワクチンとは
「HPVワクチン」は、「子宮頸がん」の予防接種で使用されます。
子宮頸がんのほとんどは、HPVというウイルスが原因であります。HPVワクチンによって、子宮頸がんを予防することが可能です。
HPVワクチンの推奨状況
「HPVワクチン」は、性交渉を経験する前の「10歳から14歳まで」の若いうちに打つようにしましょう。
日本において「子宮頸がん」は若い女性で増えてきています。
そして、子宮頸がんによって若くして亡くなってしまったり、治療のため子宮を摘出しなければならなかったりします。「子宮頸がん」で苦しむ人が一人でも少なくなるために、「HPVワクチン」を若いうちに打つようにしましょう。
HPVワクチンの効果
「HPVワクチン」は、カバーする「HPVの型」よって予防効果が違います。
たとえば、「HPV16・18・31・52・58型」などのハイリスク型では、「子宮頸がん」だけでなく、「外陰がん」「咽頭がん」「肛門がん」などを予防することが可能です。
「HPV6・11」では、性感染症の「尖圭コンジローマ」を予防することが可能です。
定期的な子宮頸がん検診も
「定期的な子宮頸がん検診」によって、「子宮頸がん」を予防することができます。
「子宮頸がん検診」によって「子宮頸がんの前がん病変」(子宮頸部異形成)を早期発見・早期治療することで、「子宮頸がん」の予防につながります。
がん診療は、「早期発見」「早期治療」が原則と言われます。
子宮頸がんは、「定期的な子宮頸がん検診」と「HPVワクチン」によって撲滅できるガンです。正しい知識と行動によって「子宮頸がん」を予防しましょう。
2.風疹ワクチン
風疹ワクチンとは
風疹ワクチンによって、風疹への感染を予防することができます。
大人になって、はじめて風疹にかかると、「高熱」「関節痛」「発疹」が長引いたり、重症化することがあります。
また、妊娠中に風疹にかかってしまうと、お腹の中の赤ちゃんが「先天風疹症候群」になってしまう可能性があります。
風疹ワクチンの推奨状況
風疹の抗体価が16倍以下の場合、風疹ワクチンの接種をするようにしましょう。
ただし、風疹ワクチンは生ワクチンであり、胎児への安全性が担保できないため、妊娠中の接種は出来ないです。出産が終わった後に、風疹ワクチンを接種するようにしましょう。
また、妊活中の人で風疹抗体価が低い人は、妊娠する前のうちに風疹ワクチンを接種するようにしましょう。
風疹ワクチンは男性も接種を
風疹ワクチンは、抗体価が低い男性も接種するようにしましょう。
パートナーが妊娠した場合、男性側が風疹にかかってしまった場合、妊婦であるパートナーにうつしてしまう可能性があります。
また、社会全体として風疹の抗体価を上げることで、社会全体として風疹にかかりにくくなります。
妊活中はとくに、風疹の抗体価が低い男性は風疹ワクチンを接種するようにしましょう。
3.インフルエンザワクチン
インフルエンザワクチンとは
インフルエンザワクチンによって、インフルエンザの感染予防や、かかったとしても重症化予防することができます。
とくに、妊娠中にインフルエンザにかかってしまった場合、母体は重症化してしまうリスクが高くなります。また、インフルエンザ感染によって「流産」や「早産」につながることがあります。それらを予防するために、インフルエンザワクチンを接種するようにしましょう。
インフルエンザワクチンの推奨状況
インフルエンザの流行時期の前にはワクチンを打つようにしましょう。
毎年冬の乾燥した時期にインフルエンザが流行します。なので、インフルエンザが流行する時期の前、「おおよそ10月から11月」にかけてインフルエンザワクチンを接種することをすすめます。とくに、重症化しやすい高齢者や妊娠女性は接種するようにしましょう。
まとめ
今回は「予防接種の診療」について説明しました。
予防接種を受ける場合、内科で受けることが多いかと思いますが、じつは婦人科でも接種できるものがあります。
とくに「HPVワクチン」は婦人科で接種することになるかと思います。
「HPVワクチン」は、日本においては副反応問題によって接種する人は少ないです。しかし、外国では多くの人がHPVワクチンを接種しており、実際に子宮頸がんの罹患を少なくなっているという研究結果が出そろってきています。
少なくても「定期的な子宮頸がん検診」を受けるようにしましょう。
「子宮頸がん」によって、悲しい思いをする人が一人でも少なくなることを願っています。
今後も引き続き、皆さんの健康に役立つ情報を発信していきたいと思います。
そして、2021年7月の「宮の沢スマイルレディースクリニック」(北海道札幌市)開院に向けて準備をすすめていきます。
女性特有の悩みがあった場合はもちろんのこと、症状がない時にも健康管理を行なったり、病気の予防などをサポートしていけるようなクリニックを目指していきたいと思います。
この記事によって、「予防接種の診療」についての理解が深まり、婦人科受診の悩みが解決し、健康的に笑顔で過ごせる人が一人でも多くなることを願っています。
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